Azure SDK 2.3のアップデート内容について説明

日山(@hiiyan0402)です。

先日、Visual Studio 2013 Update 2 RC と Azure SDK 2.3 がリリースされました。

Announcing release of Visual Studio 2013 Update 2 RC and Azure SDK 2.3
http://blogs.msdn.com/b/windowsazure/archive/2014/04/04/announcing-release-of-visual-studio-2013-update-2-rc-and-azure-sdk-2-3.aspx

Build2014での発表内容が適用って感じですね。
今回は Azure SDK 2.3 のアップデート内容について説明します。


Azure SDK 2.3 のアップデート内容概要


仮想マシン

  • ネイティブ/マネージドコードのリモートデバッグが可能に
  • サーバエクスプローラから仮想マシンが作成可能に

Webサイト

  • ストレージエクスプローラからWebサイトのファイル/ログの閲覧/編集が可能に
  • プロジェクト作成時に、Webサイト/仮想マシンを作成して、発行プロファイルの取得が可能に

クラウドサービス

  • ネイティブ/マネージドコードのリモートデバッグが可能に
  • 管理者権限なしでEmulator Expressを用いたクラウドサービスのデバッグが可能に

ストレージサービス

  • 新規Windows Azureプロジェクトに含まれるライブラリのバージョンが3.0に(2系から3系へ)
  • ストレージエミュレータのアップデート

PowerShell, X-Plat CLI and .NET Automation

  • Webサイト、クラウドサービス、仮想マシンなどのコマンドレット追加
  • Azureリソースマネージャのサポート

仮想マシンのアップデート内容


ネイティブ/マネージドコードのリモートデバッグが可能に

Visual Stduio のサーバエクスプローラから、Microsoft Azure上で稼働する仮想マシンのプロセスに対して、
デバッガをアタッチしてデバッグできるようになりました。

サーバエクスプローラにて対象となる仮想マシンを右クリックして、[デバッグの有効化(E)]を選択します。
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ダイアログが出ますので、[はい(Y)]を選択します。
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Windows Azureのアクティビティログで有効化の成功を確認したら、
再度、サーバエクスプローラにて対象となる仮想マシンを右クリックして、
[デバッガーのアタッチ(A)…]を選択します。
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アタッチしたいプロセスを選択します。仮想マシン上のプロセスをデバッグできます。
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参考:Debugging a Cloud Service or Virtual Machine in Visual Studio
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/azure/ff683670.aspx


サーバエクスプローラから仮想マシンが作成可能に

Visual Studio のサーバエクスプローラから管理ポータルのごとく、仮想マシンを作成できるようになりました。
わざわざ管理ポータルにアクセスする必要なく、実行環境を用意することができるようになりました。

サーバエクスプローラにて[Windows Azure]-[仮想マシン]を右クリックして、
[仮想マシンの作成(C)…]を選択します。
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「新しい仮想マシンの作成」のウィザードが開始されます。まず、サブスクリプションを選択します。
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次に、イメージを選択します。
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仮想マシン名、サイズ、認証情報を選択/入力します。
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クラウドサービス、仮想ネットワーク、ストレージアカウント、可用性セットを入力して、完成です。
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参考:Visual Studio をホストする仮想マシンの作成
http://msdn.microsoft.com/library/azure/dn569263.aspx


Webサイトのアップデート内容


ストレージエクスプローラからWebサイトのファイル/ログの閲覧/編集が可能に

今までWebサイトのファイル一覧やログを確認/修正する場合、FTPツールやKuduを使う必要がありました。
本バージョンからサーバエクスプローラからそれらの操作が可能になります。
これにより、緊急のサイト修正やログ確認が容易になります。

Visual Studio のストレージエクスプローラから対象のWebサイトのツリーを開くと、コンテンツファイルとログファイル一覧が表示されます。
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それらの内容も確認できて、また修正することも可能です。
hiyama_20140405_web_7

修正内容を保存して反映させる際には確認ダイアログが表示されます。
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修正内容は即時反映されます。
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参考:Troubleshooting Azure Web Sites in Visual Studio
http://azure.microsoft.com/en-us/documentation/articles/web-sites-dotnet-troubleshoot-visual-studio/


プロジェクト作成時に、Webサイト/仮想マシンを作成して、発行プロファイルの取得が可能に

Visual Studio でWebサイトプロジェクトを作成する際に、Microsoft Azure上にWebサイトまたは仮想マシンを作成して、そこへの発行プロファイルを取得することができるようになりました。
以前までは、発行時点でしかできなかったのが、プロジェクト作成時点で可能になったこと、またWebサイトだけでなく仮想マシンも可能になったことが新規追加箇所です。

Visual Studio のASP.NETプロジェクトを作成します。
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右下にMicrosoft Azureの欄が登場(おい、Windows Azureってなってるぞ・・・)
Webサイト、または仮想マシンをその場で作成することができます。
Webサイトを選択して、[OK]をクリックします。
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「Windows Azure サイト構成」のダイアログが表示されます。
サイト名、サブスクリプション、リージョン、その他の情報を入力して、
[OK]をクリックすると、WebサイトがMicrosoft Azure上に作成されます。
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プロジェクト作成時点で、発行ファイルもプロジェクトに含まれています。
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Webサイトの発行が簡単にできます。
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参考:Get started with Azure and ASP.NET
http://azure.microsoft.com/en-us/documentation/articles/web-sites-dotnet-get-started/


クラウドサービスのアップデート内容


ネイティブ/マネージドコードのリモートデバッグが可能に

Visual Stduio のサーバエクスプローラから、デプロイしたクラウドサービスに対して、デバッガをアタッチしてデバッグできるようになりました。

クラウドサービスをデプロイする際に、[詳細設定]タブの[すべてのロールのリモートデバッガーを有効にする(M)]をチェックしておきます。
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デプロイ後、サーバエクスプローラにて[Windows Azure]-[クラウドサービス]-[クラウドサービス名]-[デプロイメントスロット]-[対象となるロール]を右クリックして、[デバッガーのアタッチ(A)…]を選択します。
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プロセスにアタッチします。WorkerRoleなら”WaWorkerHost.exe”を、WebRoleなら”w3wp.exe”か”WaIISHost.exe”を選択してアタッチすれば、デバッグができます。
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ただし、以下の事項に注意してください。

  • リモートデバッグを有効にしたインスタンスは25インスタンス以上発行できない。
  • デバッグはポート30400~30424, 31400~31424使います。

参考:Debugging a Cloud Service or Virtual Machine in Visual Studio
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/azure/ff683670.aspx


管理者権限なしでEmulator Expressを用いたクラウドサービスのデバッグが可能に

今までは、クラウドサービスをローカルでデバッグする場合、Visual Studioを管理者権限で起動する必要があり、面倒極まりありませんでした。本バージョンではエミュレータのデフォルトが”Emulator Express”となったため、ユーザ権限でデバック可能になりました。

Windows Azureプロジェクト作成時点で、エミュレータが”Enulator Express”になっています。
“Enulator Express”では以下の制限事項があります。

  • ロールインスタンス数は1個に制限
  • 1,000未満のポート番号へのアクセスが不可
  • デプロイあたり50を超えるロールインスタンスが保持できない

プロジェクトプロパティの[Web]タブで[Full Emulator を使用する]をチェックすれば、エミュレータとして”Full Emulator”が使えます。

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参考:Emulator Express を使用したクラウド サービスのデバッグ
http://msdn.microsoft.com/library/azure/dn339018.aspx


所感


個人的には、以下のアップデートが嬉しいです。開発効率が上がりそうです。

クラウドサービス

  • 管理者権限なしでEmulator Expressを用いたクラウドサービスのデバッグが可能に

ストレージサービス

  • 新規Windows Azureプロジェクトに含まれるライブラリのバージョンが3.0に(2系から3系へ)
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