ついに来たAmazonの“Underbanked”向けクレジットカード
2019-06-11
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こんにちは。FIXER Marketing & Sales Divの竹中です。

昨日6/10、Amazonと米国の銀行である Synchrony Financial の共同リリースで、信用不足のため銀行口座を持てない人々のためのクレジットカードサービスをローンチすると発表しました(参考)。参考記事によればKey pointは下記の通りです。

  • Synchrony Financial and Amazon are partnering on a credit card for those who might not have good enough credit to get one otherwise.
  • “Amazon Credit Builder” lets users build up credit through a secured card, alongside budgeting tools and tips. It allows people eventually to “graduate” to another Amazon Store card once they’ve established credit.
  • “It’s putting credit in the hands of people in a responsible way,” says Tom Quindlen, Synchrony executive vice president and CEO of the bank’s retail card operation.

アメリカのクレジットカード発行ルールはFICO(フェア・アイザック)スコアと呼ばれる点数に応じて審査され、被審査者はスコアに応じて3つのランクに分けられます(参考

  • プライム層:750点~(優良顧客)
  • サブプライム層:660点以下
  • ディープサブプライム層:300~500点

で、300点以下の場合にはクレジットカードは発行されません。FICOの調査によるとアメリカの人口の約4%が300~499点のディープサブプライム層にランクされ、FDICによればアメリカの世帯の25%が“Underbanked”すなわち信用力が低くそもそも銀行口座を開くことができません。Amazonはここにリスクを取ってクレジットカードを発行する、ということですね。記事の中には「500ドルをチャージすることで500ドル分の与信を与える」というように保証金を差し入れるような方式を考えてもいるようです。

このクレジットカードはまず米国でスタートするようですが、世界中には十数億のUnderbankedな人々が居るとも言われています(参考)。今までは金融の外側にいた途上国の人々や貧困層がAmazonのサービスのもと金融の輪の中に還流される。しかも、リリースによると信用力を高めたユーザはいつかAmazonの正規クレジットカードに「卒業」することが示されています。全世界十数億の新規ユーザデータを手にし、それらの人が稼ぐ力を得たあかつきにはAmazonは世界のどの銀行よりもリッチな金融データと消費行動データを蓄えた企業となることでしょう。

お読みいただきありがとうございました。