Tech Summit 2018: クラウド移行方式の勘所 ~データベース編~
こんにちは、松枝です。
私はDAY3のみ参加させていただきました。
DB絡みのノウハウを学べるセッションを重点的に受講しましたので、順にご紹介したいと思います。
関係ないですが、普段は名古屋に住んでいるので、帰りに東京タワーが光っていて綺麗だなと思いました。
クラウド移行方式の勘所 ~データベース編~(DA04)
どのDBに移行するか?
移行先 | 特徴 |
SQL Server on Azure VM(IaaS) | 多彩な構成済みVMイメージあり。HW管理からの解放。メンテはユーザ様にて対応 |
Azure SQL Database – Single | SQL Server の1つのインスタンスを切り出した形。新規SaaSアプリ向け |
Azure SQL Database – Elastic Pool | Singleを複数束ねてリソースを共有して効率的に使用。時間によって負荷の高い時間が競合しない場合使える。新規SaaSアプリ向け |
Azure SQL Database – Managed Instance(10月GA)☆ | SQL Server と互換性が高い。SQL Server 2015 以降からの直接移行をサポート。インスタンスレベルのサービス。既存システムをクラウドに移行するときに使える! |
Azure SQL Data Warehouse | DWHのワークロード対応。スケールイン・アウトや停止が可能(停止すればストレージのみ課金)。SQL Server、Oracle Exadata・・などからの移行がターゲット |
Azure Cosmos DB | Document型のDB |
Azure Open Source Database | OSSのDB移行先。MariaDBが最近追加になった |
どうやって決めるか?
- ノックアウト条件によってどれを採用するかが決まる☆
SQL SERVER ON AZURE VM | SINGLE | ELASTIC POOL | MANAGED INSTANCE | SQL DW | |
OS/DBの管理、修正プログラムの適用 | 必要 | 不要(自動) | 不要(自動) | 不要(自動) | 不要(自動) |
修正プログラムの適用タイミング制御 | 〇 | × | × | × | × |
バックアップ運用 | △(要設定) | 〇(構成済) | 〇(構成済) | 〇(構成済) | 〇(構成済) |
可用性構成 | △(要設定) | 〇(構成済) | 〇(構成済) | 〇(構成済) | 〇(構成済) |
ファイルパスの指定 | 〇 | × | × | × | × |
- 閉域アクセスに対応するならPaaSはServiceEndpoint☆
- Managed Instanceならインターネットに出ることなく閉域アクセス可能☆
まずはシンプルな条件でざっくりと決め、ノックアウト条件で対象を絞り、フィット&ギャップして最終判断するべし。
活用可能なツール
DATA MIGRATION ASSISTANT(DMA)- 下位互換がない、バージョンで推奨されない機能の一覧を提供
- 移行前に無効化するコマンドを推奨したり、移行先で使えるものを教えてくれたりする
- エンジンレベルでの比較になるので、アプリの単位では検出不可
- 適切な価格レベルの移行先を見つけられる
- SQL Service 2005 – 2017に対応
- オンラインマイグレーション(Preview)
- 移行時はリハーサルとクリーンアップを忘れずに☆
- リハーサルとフィードバックは2回以上実施すること!
- バックアップしておかないと、いつ何が起こるか分かりませんよ
感想
- AzureのDBサービスのどれを選択すればよいかの指標を知ることができました。
- オンプレDBをクラウドに移行する際の難しさを再確認し、一つずつ着実に実行する必要性を理解しました。