こんにちは、私が最近注目している生成AIとExcelを活用した計算方法についてお話ししたいと思います。
今回は例として、電験三種の難解な計算問題を、生成AIが生成したExcelシートを用いて解く方法をご紹介します。
電験三種の壁と電力計算の挑戦
私が学生時代に挑戦した「電験三種」という資格は、合格率が約10%と非常に厳しい試験です。この試験では、膨大な知識だけでなく、高度な計算力も求められます。特に、複雑な電力計算は多くの受験者にとって大きな壁となっています。
私自身も電力の計算問題に苦手意識があり、複雑な公式や多段階にわたる計算手順に圧倒され合格ができませんでした。
生成AIの計算能力とその弱点
ChatGPTなどの生成AIは、膨大な知識を持ち、さまざまな質問に答えることができます。しかし、複雑な数値計算や多段階の計算を正確に行うことは苦手とされています。計算過程での細かな数値の誤差や公式の適用ミスが生じる可能性があり、正確な結果を得るのは難しい場合があります。
Excelを生成AIで作成し、計算を正確に行う
では、生成AIの弱点をどのように補うか。その答えが、生成AIにExcelシートを作成させ、その上で計算を行う方法です。Excelは計算において高い信頼性と正確性を持っています。生成AIに必要な計算式やセルの配置を指示することで、目的の計算を行うExcelシートを生成させることができます。
手順
生成AIにExcelシートの作成を依頼
生成AIに対して、具体的な問題に対応したExcelシートの作成を依頼します。例えば、Excelを生成するためのプロンプトを入力した状態で「○○を求めるためのExcelシートを作成してほしい」といった具合です。
生成されたExcelシートを確認
生成AIが提供するExcelをダウンロードし、結果の確認を行います。
実際に電験三種の問題を解いてみる
電験三種の問題例
以下のような図を含む問題をGaiXerに質問として問いかけます。
問題:
基準容量を10MV・Aとして、変圧器二次側から電源側をみた百分率インピーダンスの値[%]を求めよ。
生成結果:
Excelに数値が入力されており、合計インピーダンスを求めています。また、答え合わせをすると正解していることが確認できました。
生成AIとExcelの組み合わせによるメリット
- 計算の正確性向上:Excelの信頼性の高い計算機能により、生成AIが苦手な計算分野をカバーすることができます。
- 効率的な学習:複雑な問題も迅速に解くことができ、理解を深めることができます。
- 難関資格レベルの知識を活用:生成AIが持つ膨大な知識を活用し、難しい資格レベルの問題にも対応可能です。
計算結果を見る際の注意点
生成AIを用いるため、途中の式が間違っている場合があります。そのため、そのようなハルシネーションを避けるために式の整理や分かりやすい指示をすることを行ってください。
まとめ:ツールの役割分担で可能性を広げる
生成AIは膨大な知識を提供してくれますが、計算においてはまだ弱点があります。しかし、Excelなどのツールと組み合わせることで、その弱点を補いながら高度な問題にも対応でき、難しい資格問題を解くほどにもなります。
今後も、生成AIと他のツールを上手に活用し、各ツールの特性を活かした役割分担をすることで、さらに使いやすく精度の高い提案や問題解決が可能になると考えています。生成AIはできることが増え続けており、多くの学ぶことがありますが、できないことができるようになった際の喜びは大きく楽しいです。是非、効率的に生成AIを用いて効率化していきましょう。