ここまで来たか、テクノロジー! ~HoloLensを試してみたら~@de:code2日目
2019-06-03
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6月3日、月曜日の夕方。奥山は唐突に思い出しました。

あ、de:codeの2日目レポート、書いてない……!

2日目の午後から金曜日にかけて、怒涛の勢いで飛んできたブログ記事をちぎっては投げ、ちぎっては投げ(文書を見直し、写真を確認し、アップ!)していたために、自分の分も宇宙の彼方へ放り投げてしまいました。しかし、皆さん、読みましたか? 待望のtechieなブログ記事! 技術ブログってやつはこうじゃなくっちゃ!

ブログ投稿のハードルを低くするため、こんなものでもいいのかと思わせるようなはっちゃけたテンションで書いていたところ、「奥山ブログという新しいジャンルを開拓し、更なるハードルを作ってしまったのでは?」と言われ、あらやだ、どうしましょう……! とムンクの叫び状態だった私にとって、止むことのないSlackでの「下書き保存しました」通知はまるで天使が鳴らすラッパのようです(え? 天使のラッパは世界の終末を告げる音ですって? イメージ的にはチョコボールの金のエンゼルがサッカーの試合のブブゼラ吹いてるみたいな感じですけど。プパーッ)。

さて、私のde:code2日目の話を始めましょう。

朝、またもザ・プリンスパークタワー東京へやってきた私は、セッション中は自分のブログを書き書き、セッションの合間はブースへ立ち立ちしておりました。が、FIXERブース、大盛況。嬉しい悲鳴がそこかしこから聞こえてきそうな具合にお問い合わせがあり、なんといっても人見知りの私はたじたじ。

しかも私の隣に立つウェブマスター先輩のチラシ配りの勢いといったら、飛ぶ鳥の群れを小石でクリーンヒットさせて全羽落としそうです(ウェブマスター先輩:「cloud.config Evangelist募集してまーす!! どうですかー?」)。そんな、ほらお前も、みたいな顔で見られても……! 

そんなところへ救世主! あそこから歩いてくるのはセールスチームのスーパードライ先輩じゃないですか! FIXERといえば、イベント参加時にはいつもショッキングピンクのTシャツを着ているので、会場でピンクを探してもらうと即発見につながるのですが、やはりスーパードライ先輩も真っピンク、着てました。

「写真撮っていいですか?」

慌てて携帯を構えれば。

「やだよ」

と言いつつ二、三歩後ずさりポーズを決める、ナイスな先輩。とりあえず大量に撮って満足したところで――。

「じゃ、人来ましたしブログのネタ探しにブース回ってきます!」

何の問題もなく行ってこーい! されたので、まずは……HoloLensでしょ!

HoloLensのブースは壁に沿って並んでいたので、端っこから観察しに行きました。

まず目に飛び込んできたのは一台の車。TOYOTAです。流石です。HoloLensを使って、MRで自動車整備のクオリティを上げるソリューションを紹介していました。どうやら3Dで整備の手順が見えるので、空いた両手で整備作業ができるようになっているそうです。しかし長蛇の列で断念……。

(ところであの車、どうやって会場に入れたのでしょう?)

うむむ、どこもかしこもHoloLensを紹介しているところは人がいっぱい。というところに丁度体験を終えた人が出ていったブースが!  ナレッジワークス株式会社の業務改善ソリューションのデモでした。

弊社の唐口君が同じブースでHoloLensを体験して記事を上げていますね。

HoloLensをつけて周りの人間を見ると、顔認証で見た人の情報を可視化し、さらに相手がつけているウェアラブルデバイスからその人の健康状態まで教えてくれるという面白いソリューションです。

音声認識も組み込まれていて、HoloLensに話しかけると作動し始めるのですが、HoloLensがうまくつけられず、ずるりと滑るたびに「おぅいぇい」みたいな掛け声をつい口からポロリしてしまう私には音声を認識されるハードルが高く、3回ほど繰り返してようやく起動。

「オレンジ色の丸を僕の顔に合わせてください」

案内をしてくれるナレッジワークスの社員さん。しかし、オレンジの丸が見当たらない! (単純にHoloLensがずれているだけでした)

「あ、見えました、見えました!」

「何か書いてありますか?」

「名前が書いてありますね。あと……アシスタント、ディレクター……?」

斜め右上に名前と職務が書いてあったので読み上げると……。

「え⁈ そこまで書いてありますか⁈」

「え⁈ 書いてないはずの情報ですか⁈ 私が見ちゃいけないやつ⁈」

「いや、見てもいいです! いいですけど、そこまで書いてあるって知らなかったです!」

どこまで自分の情報が登録されているのか知らされていなかったナレッジワークスのアシスタントディレクターさん。どこまで読んでいいのかわからない私。二人でパニック状態です。

人の心が読めちゃう能力者の気まずさってこんな感じかぁとあほうなことを考えたりしながら他の部分もチラリ。

心拍数と瞑想%が出てる……。心拍数はわかるけど、瞑想%……?

聞けば頭につけたデバイスで脳波を測り、冷静なのか興奮しているのかを数値化しているようです。心拍数は手首にデバイスをつけていれば測れるとのこと。

「すごいっすね。そういうのつけてポーカーとかやったら楽しそう!」

スポンサー控室へ戻り、HoloLens体験談を話したところ、セッションを終えてドーナツタイムをしていたフロントエンドの錬金術師が言い放ちました。

おぉ……なるほど……! 表情だけでなく、心拍数や脳波まで見ながらの心理戦が始まる日も、そう遠いことではないのか……。

ナレッジワークスのソリューションは業務改善目的でしたが、エンターテインメントの道にも明るい光が差し込むようなテクノロジーですね。病院でも患者の体調管理などで使えそうですし、夢は広がるばかりです。

遠いと思っていた未来は案外すぐそこにあるのかもしれません。そんな未来の片鱗に触れられるMicrosoft de:code、貴重な2日間をありがとうございました!