LaTeXで数式を美しくブログに入れてみよう! ~プレビュー地獄編~
2019-07-02
azblob://2022/11/11/eyecatch/2019-07-02-jetpack-beautiful-math-with-latex-2-000.jpg
→1. プラグインはどこだ!

LaTeXの準備は終わったし、早速Wordpressで数式を入れた記事を書いてみようじゃないですか!

で、LaTeXってどうやって書くの? というわけでとりあえずグーグル先生に質問。

「LaTeX 書き方」

調べた結果――。

お、おぅ……。ソースコードみたいなのが書いてある……。

Wordみたいに記号を一つ一つピックアップしてパズルのように組み合わせるわけじゃないんですね。しかも通常のLaTeXの書き方はWordpressでは反映されない? なるほどなるほどと書きながらちょっとずつ確認していきます。

まず、WordpressにLaTeXを書く場合は最初に「$latex」と書かなければいけないようです。そしてコマンドを書いて、また$で閉じることで数式に変換されます。

掛け算の表記は「\times」、分数の表記は「\frac{数字①}{数字②}」と入れていく、と……。

が、ちゃんと$$で囲ったのに変換されません。何で⁈ と焦っていたのですが、プレビュー表示をしないときちんと見えないだけだったようで、確認してみると、しっかり数式に。

ちなみにクラシックブロックに書き込むよう指示しているサイトもありましたが、普通の段落ブロックでも変換されました。

しかし一行書くごとにプレビュー。また一行書いてプレビュー。分数がちゃんと入っているか気になってプレビュー。あっちでプレビュー。こっちでプレビュー。

おっとプレビューしたら「Σ」の上に数字が乗ってない⁈

$latex \sum_{n = 1}^{\infty} a_n = \frac{a_1}{1-r}&s=2$

「\displaystyle」と総和の式の前に入れると解決だ! 本当に解決してる? とまたプレビュー。

$latex \displaystyle \sum_{n = 1}^{\infty} a_n = \frac{a_1}{1-r}&s=2$

OK、OK。落ち着いていこう……。

そんな感じで頑張った結果、計算機とひたすら戦う記事内のLaTeXはこんな感じになりました↓

これが数式表示されるとこうです。どーん!

0.9999...=1の証明は色々あるけど、一番正確な無限等比級数の公式を使うよ!
$latex 0.999... = \frac {9}{10} + \frac {9}{10} \times (\frac {1}{10})^2 + \frac {9}{10} \times (\frac {1}{10})^3 ... + \frac {9}{10} \times (\frac {1}{10})^{n-1}$

なので

初項が$latex \frac {9}{10} $で公比が$latex \frac {1}{10}$
下記の無限等比級数の公式に当てはめる。
$latex \displaystyle \sum_{n = 1}^{\infty} a_n = \frac{a_1}{1-r}$
すると
$latex \frac {\frac {9}{10}}{1-\frac{1}{10}} = 1$
という訳で0.999... = 1になる! やったー!

んん? LaTeXで書いた部分が小さすぎないですか? 特に分数。

右端のブロック編集のテキスト設定をいじっても文字サイズが変わりません。大きなカブが何人で引っ張っても引っこ抜けないように、LaTeXの文字もどんな文字サイズを選んでもピクリともしません。

なんでやねん! と心の中で地団駄を踏みながら私の心の師匠、グーグル先生を呼びます!

グーグル先生「WordpressでLaTeXの文字サイズ変更したいなら『&s=数字』を最後の$の前に入れると大変よろしい」

へー。そしてsの後ろの数字は標準サイズ「0」を基準に正の数なら文字が大きく、負の数なら文字が小さくなるそう。じゃあ「2」あたりを入れてみましょうかねぇ。と、やってみたのがこちら↓

0.9999...=1の証明は色々あるけど、一番正確な無限等比級数の公式を使うよ!
$latex 0.999... = \frac {9}{10} + \frac {9}{10} \times (\frac {1}{10})^2 + \frac {9}{10} \times (\frac {1}{10})^3 ... + \frac {9}{10} \times (\frac {1}{10})^{n-1}&s=2$

なので

初項が$latex \frac {9}{10} &s=2$で公比が$latex \frac {1}{10}&s=2$
下記の無限等比級数の公式に当てはめる。
$latex \displaystyle \sum_{n = 1}^{\infty} a_n = \frac{a_1}{1-r}&s=2$
すると
$latex \frac {\frac {9}{10}}{1-\frac{1}{10}} = 1&s=2$
という訳で0.999... = 1になる! やったー!

お、分数が見えるようになりましたね! いい感じじゃないですか!

でもいちいちプレビューを出さなければいけないのがネックですね。プレビューが出るまで少し時間がかかりますし、編集画面ですぐに確認できないのは痛い……。

そして私がLaTeXと戦っている間、後ろを通り過ぎた同僚2、3人に「Wordで書いてスクショ貼ったら?」と秘儀・ノンテク流Lift & Shiftを勧められる……! それは最後の手段です! (だってその秘儀使うとエンジニアに刺されそうになるんだもん!)

一応記事はできたけど、もっと複雑な数式をLaTeXで書くことができる日は来るのだろうかとTwitterでぼやいていると――。

「こういうのがいいかもしれないです」

とフロントエンドの錬金術師が再びのファインプレー(泣きたい・リターンズ)!

おすすめされたのはTeXclipなるもの。どうやらここでTeX系のコマンドを打ち込むと画面下半分にプレビューを表示してくれるサイトらしいです。

何てこった! フロントエンドの錬金術師のおかげで私の戦いはまだまだ終わりませんよっ!

次回、TeXclipという仲間を手に入れたノンテクが、熱き数学の夢のそのまた向こうで挫折――!

第3話