Uber Worksで見る、MaaSと他業界との親和性
2019-10-07
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誰もいない砂漠しか運転しないと心に決めている、色々不安なマーケティングチームの奥山です!

私のように運転したくない、もしくはできない人間に優しいサービスといえばMaaSと呼ばれる「自家用車以外の交通手段をシームレスにつなぐモビリティサービス」ですね。

その筆頭ともいえるアプリがUberですが、交通手段の提供方法としての配車サービス以外にも、様々な業界と手を組んで事業を拡大していることは有名です。

例えば「Uber Eats」と呼ばれる食べ物のデリバリーサービスや、人の移動ではなく物の移動をさせる輸送サービスの「Uber Freight」など。

そんなUberが米国時間で10月2日、新たなビジネスの提供開始を発表しました。その名も「Uber Works」です!

Uber Worksは何をしてくれる?

Uberの公式ブログによると「Uber Works」とはオンデマンドの人材派遣サービスのようです。ざっくり言えば「シフトやお給料などが不透明な状態での職探しに難航する人々」と「ピーク時の人手不足に悩むビジネス」をつなげてくれるビジネス専門のマッチングアプリ。

一年以上前からシカゴで試験が行われていましたが、その実態は謎に包まれていました。しかし今回、人々の注目を集めていたゲームチェンジャー・Uberの新ビジネスがようやく解禁。現在はシカゴ限定での提供ですが、急速に拡大していく予定だそうです。

Uber Worksが提供するサービスの内容は以下です:

  • ユーザーが求める仕事の詳細な仕事の情報を提供(シフト、給与、必要なスキル、勤務地、etc...)
  • 勤怠の記録
  • 時間通りの支払いの保証
  • 市場へのワーカーのフィードバック

MaaSと他業界の親和性

MaaSというのは交通手段が欲しいユーザーと、手段を提供できる機関のニーズをつなげるマッチングアプリのようなものですので、テクノロジーが2つのグループのニーズをつなげるという点で、他の業界への展開に有利といえます。

先ほどの例にあったように、ユーザーとレストランをつなぐUber Eats、輸送元と輸送先をつなげるUber Freights、そして今回のワーカーとビジネスをつなぐUber Worksのほかにも、様々な可能性が考えられます。

例えば、団体と低所得者支援シェルターをつなげて、懇親会やパーティー、ランチ会などで注文した飲食物で手を付けずに余った分をシェルターに寄付するなどの活動に利用できます(このようなサービスは実際サンフランシスコエリアで行われています)。

また地方のいくつかの農家と大型スーパーをつなげて、安定した量の新鮮な野菜や果物を確保し、適正な価格で売り出すなどもできるでしょう。これが実際に行われれば、市場のフェアトレードも促進できるのではないでしょうか?

ビジネスとして成功させながらも、地域を育てる次世代の街作りなどにも役立ちそうなMaaSビジネス。当社もMaaSチームが日進月歩励んでおりますが、バラバラなグループを1つにまとめることで何が生まれるのか、これからが楽しみですね。