2020年日経の年間テーマって何? ~逆境の資本主義~
2020-01-07
azblob://2022/11/11/eyecatch/2020-01-06-Currentaffairs-for-engineers-09-000.png

FIXER Strategy Divisionの堀ノ内です。新聞に掲載された「時事テーマ」を取り上げてお話させていただきます。

【前回】時事テーマ ~廃棄されたディスクってどうなるの?Azureのデータセンターの場合を調べてみた~

今回は、日経新聞が毎年元旦に発表する年間テーマについて取り上げました。
2020年は「逆境の資本主義」です。

日経の年間テーマ

毎年1つのテーマを取り上げ年間通して企画や記事を掲載しています。

2020年は「逆境の資本主義」です。
見出しのタイトルは「さびつく成長の公式」です。

2019年は「Tech2050新幸福論」でした。
見出しのタイトルは「つながる100億の脳/知の探究常識通じぬ未来へ」でした。

毎年楽しみにしています。
2019年のテーマ振り返ると、AIという単語が普段生活の中でも飛び交い、GAFAが賞賛されるイメージから、独占するといったイメージに変わった1年だったと思います。

「逆境の資本主義」1面記事のサマリ

見出し記事は以下の通りです。

『資本主義の常識がほころびてきた。資本を集め、人を雇い、経済が拡大すれば社会全体が豊かになる・・・。そんな「成長の公式」が経済のデジタル化やグローバル化で変質し、格差拡大や環境破壊などの問題が噴き出す。この逆境の向こうに、どんな未来を描けばいいのだろう。』

小見出しに書かれている言葉は以下の通りです。

『競争・革新 新たな挑戦』

グラフは以下の3つのテーマです。

『富の源泉はモノの大量生産から知識や情報にシフト』
『製造業の雇用はピークアウト、経済成長には下押し圧力』
『先進国で格差が開く一方、世界全体では貧困層が減少した』

クラウドはどうでしょう

GAFA+マイクロソフトの純利益は直近で約17兆円。10年で6倍。米国本社上場企業の12%を占める収益力だそうです。

背景には『富を生む源泉はデータや知財にシフト。モノづくりでもハードよりソフトウェアが性能の決めてとなり、一握りの「持てる者」がより強くなる世界が訪れた』とのことです。(2020/1/6日経より)

ハードよりソフトウェアの性能が決めてとなってきたのは、やはりクラウドの登場が大きな影響を与えていることは間違いありません。

おわりに

Azure Council Experts 《ACE/アジュール評議会》が発行した書籍「エンタープライズクラウドコンピューティング」の「はじめに」に以下文章が書かれています。

『大企業の厳格な会社経営のもとで実施される大規模システム開発プロジェクトでは、いまだにオンプレミス環境で実行される「枯れた技術」が尊重されている。ウォーターフォールモデルで手戻りを許さないがゆえの、リスクヘッジ型どんぶり勘定がいまだに横行しているではないだろうか。しかし、そんな時代遅れのシステムを前提に組み立てられた競争力のないビジネスでは、この熾烈な時代のグローバルな戦いに勝てるはずがない』

上記は2013年に書かれた文章です。

2020年、GAFAをはじめ「持てる者」になった企業は、新しい技術を取り入れ、チャレンジした結果、グローバルな戦いに勝ってきたと思います。

いろいろな逆境はありますが、良くしていくためのチャレンジを怠らず、日々努力を積み重ねる1年としていきます。

本年もよろしくお願いします。