前回のおさらい:クラウド=ITの世界の賃貸物件仲介業
前回は、雑貨屋を開くときに店舗は賃貸物件のように用意すると良さそう、それってクラウド(というかレンタルサーバ)だよねというお話を書きました。
雑貨屋を開く時気になること:従業員の確保と教育
前回は「店舗をどうするか」という大きな金額についての対策を考えましたが、他にも大きな金額がかかる要素があります。
従業員です。
アルバイトを雇うにしろ、正社員を採用するにしろ、従業員を募集し、教育する必要がありますね。
採用~教育は非常にコストがかかりますし、従業員がいつ辞めるかも分かりません。また、従業員の能力には個人差があります。
コンピューターの世界でも同じく、やりたいことに合わせてシステムを開発したりしますが、そこには非常に長い期間とコストがかかります。
この辛さを回避するためには、専門学校などで教育済みの人を雇うことで少し緩和できるでしょうか。ただ、結局それでも能力には個人差がありますね。
コンピューターの世界のすごいこと:優秀で絶対やめない従業員がいくらでもコピーできる
現実世界とコンピューターの世界の大きな違いとして、「情報を全く同じ内容でコピーできる」という特徴があります。
皆さんもCDを買ってきてコピーしたことがあると思いますが、上記の特徴があるからこそ実現できています。
同じく優秀な従業員にあたるソフトウェアも完全にコピーすることが可能です。
つまりソフトウェアを1つだけ優秀に仕上げてあれば、あとはコピーしてしまえば、(誤解を恐れずに言えば)どんな場所でも従業員を好きな人数で働かせることが可能です。
店舗と従業員をセットで、時間単位で売ってくれるのがクラウド
新しくお店を出すときに、賃貸物件とそこで働く教育済みの従業員が一括で用意できたらすごく助かると思いませんか?
現実世界ではなかなか実現が難しいと思いますが、クラウドの世界はそれが当たり前です。
ブラウザでちょっとした情報を入れてボタンを押すだけで、数分で店舗と従業員にあたるコンピュータとソフトウェア(セットアップ済み)が使える状態になります!
※ AzureならSQL Databaseをイメージしたお話でした
用意される従業員はどの会社でも働けるような汎用的な技術しか持ち合わせていないので、お客様と直接会話する従業員の教育(要はWebアプリケーションの開発)は必要だったりします。しかしコストはとても抑えられますよね。
まとめ
クラウドの世界は、コンピューターの世界の特徴を活用してとても便利な仕組みを提供していることが分かりましたでしょうか?
店舗の用意と従業員の教育を自力で実施する必要は無く、時間単位の課金で利用できる、というのは大きなメリットですよね。
しかし、恐ろしいことにコンピューターの世界、特にクラウドの世界は、この店舗と従業員のセットが同時にいきなり壊れて使えなくなる場合があります。
次回はその辺りの事情と対策を説明できたらと思います。