FIXERにマネージャー向けコーチングを行って頂いているFlora Partnersの山田先生による、企業変革への示唆がある、個人の成長に役立つコラムをお届けします。前回の記事はこちら。お楽しみ下さい!
今日は「内向的な人」に関するお話です。
世の中テレワークが進み、オンラインでの会議が増えておりますが、特にマネージャーさんを中心に「沈黙が苦手で….」みたいなご相談が増えています。
「沈黙への対処の考え方」についてはまた別の機会でお話しできればと思いますが、私の感覚だと「内向的な人」と「外向的な人」では沈黙のレベル感とその対処法が全く異なります。全く別の人種だと思った方が良いです。
コーチングでも、外向的な人は気を利かせてなんか喋ってくれるのですが、内向的な人は5分~10分沈黙とか、ざらにありますからね。彼ら/彼女らは、その間ずっと考えている。
私自身、性格的には内向的な方なので、沈黙に違和感はなく、そういうときの方が良いコーチングセッションになるのですが内向的な人の独特な感覚は、そうじゃない人にとっては未知との遭遇なんじゃないかなと思っています。
学校教育も社会でも人の内向性については、あまりその価値を見いだされないので、どうしても日陰におしめられてしまいますが、私は、内向的な人が力を発揮できるようになると、組織のパフォーマンスも上がると思っていまして、今日は「内向的な人」のことを分析してみたいと思います。
まず最初にこのTED動画をご紹介します。
スーザン・ケイン「内向的な人が秘めている力」
20分弱の内容なので是非お目通し下さい。
動画の中で「内向的(introvert)」は「内気(shy)」ではないという説明がされています。ここがとても大事なところ。
このトークの話者も、大勢の聴衆の前でところどころ笑いを入れながら流れるよう喋っていまして、決してシャイではないようなのですがシャイではない人の中にも「内向的な人」はいっぱい居ます。
多くの人とお会いしたデータベースに基づく「内向的な人」についての私の独自定義は、
「外側に出ている表現」よりも「内面のイメージ」が大きい人。
多くの内向的な人は「内面のイメージ」の一部しか言語で表現できていません。
もしくは、「内面のイメージ」を言語化しても誰にも理解されないので、社会に適応するために、自分の内面のイメージを語ることをやめてしまっている傾向もあります。
とはいえ、動画でも語られていますが、内向的な人の中にあるこうしたイメージは
組織や社会にとって大きな財産です。
実際、いろんな方のお話を聞いていると、内向的な人は驚くべきことを考えていますし、みんなが見ていない世界を見ています。
そして、「成熟した内向性」は内面のイメージを「現実」として世の中に表現していきます。こうしたリーダーの組織(や社会)へのインパクトは大きいです。
動画の話者であるスーザン・ケインは「リンカーンやビル・ゲイツも内向的な傾向を持っている」と分析しています。 現実は人間の「妄想」を起点に作られます。
ということで、思うままにつらつらと書きましたが、内容まとめていきたいと思います。
自分が内向的だと思っている人には、私はシェアした動画の最後の言葉を贈りたいとおもいます。
「あなたのカバンの中身をちょっと見せてあげて」
そして、内向的な人の周囲に居る人に対しては、内向的な人がしゃべり出すためのスペースと静けさを是非ご提供してあげて下さい。
様々な才能が交差して価値を出していくような未来を祈っています。