こんにちは、サトハルです。
某感染の影響やメタバースの流行もあり、ビデオチャットをする機会が増えた方が多いのではないでしょうか。
そうなってくると、逆にビデオチャットを組み込んだサービスを作る機会も増えるというもの。
今回は、ビデオチャットを組み込む上での選択肢として Azure Communication Service を検討している人が、その検討の助けになるような情報をご紹介します。
「Azure Communication Service って何?」という人は公式のクイックスタートや弊社ブログ記事(最速スタート編, Vueで作ってみる編)を参考に動かしてみてください。
1,Azure Communication Service でできること
詳しいことは公式のリファレンスにまとまっています。
とはいえ上記リファレンスは網羅的なので、要点を抽出してみます。
こちらはビデオチャットならどうやっても関係しそうな機能群です。
画面共有やデバイス選択が機能として用意されているのが嬉しいですね。
続いて1on1通話に関係する機能群です。
一般的な電話番号でかけるときのようにIDを指定して通話をかけることが可能です。
また、かかってきた通話を取ることも拒否することもできます。
最後に、グループ通話に関係する機能群です。
グループ通話に参加しているユーザーの表示はかなり融通が利きます。
一人だけ大きく表示したり重ねて表示したり自由自在です!
一度にビデオを表示できるユーザー数の上限が6人(自分を含まず)であることだけ注意してください。
また、1on1で開始した通話にユーザーを追加してグループ通話に昇格させることができるのも注目のポイントです。
2,Azure Communication Service でできないこと
自分たちのチームで実際に Azure Communication Service を使ったビデオチャットサービスを作っていく中で気になったできないことは以下の3つです。
- 対象を指定してミュートする
- 対象を指定して音量調整する
- カメラの背景透過
また、これらは Azure Communication Service にラップされた領域で管理されているので自力での機能追加も難しいです。
Microsoft さんが機能追加してくれることを祈っております……
3,Azure Communication Service の料金
基本的には
0.4598円/ユーザー・分: $0.004/ユーザー ・分
これだけです(日本円は2021/01/17のレート)。
例)10人が参加するグループ通話が10分間行われた場合
0.4598 (円/人・分)× 10(人) × 10(分) = 45.98 (円)
参考:Azure Communication Services の価格 | Microsoft Azure
4,Azure Communication Service を使ったサービスの例
私たちのチームが Azure Communication Service を用いて実際に作成した例をご紹介いたします。
例1)コールセンターライクなホスト-ゲスト方式の通話
1,ホスト側が通話待ち状態で待機しておく
2,ゲストが通話をかけると待機列の先頭にかかる
3,通話終了時にホスト側は待機列の最後尾に戻る
という流れで1on1通話をマッチングするサービスです。
コールセンターをイメージしていただければ相違ないかと思います。
例2)グループ通話を既存のサービスに組み込む
弊社の cloud.config Virtual Event Service にビデオチャットを組み合わせまして、同じ空間にいる人同士が会話できるサービスを提供しました。
実際に行われたイベントの様子は弊社のプレスリリースやASCII様の記事をご覧ください!!
まとめ
本記事では Azure Communication Service のできることできないことに加え、料金と実際の利用例をお伝えしました。
これからビデオチャットを作ろうとしているあなたはどう感じたでしょうか?
「Communication Service ええやん!」でも、「今回は合わなさそうだ」でも、本記事が判断の一助になれば幸いです。