英語学習に日本語使うのやめませんか?
2022-04-09
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英語を勉強したのに中々上達した気がしない、どうすれば英語力を上げられるのかわからない。

こういった悩みを抱えている方多いのではないでしょうか。時間がない中、隙間時間を見つけては英語学習をしていたのに、いざ英語を話さなければいけない、英語で文章書かなければいけない場面で何もできなかった方。

もしかしたら根本的な勉強方法に問題があるかもしれません。

申し遅れましたがみなさん、こんにちは。

株式会社FIXER22卒の行澤 拓(なみさわ たく)と申します。

前述した悩みは以前に僕自身が実際に抱えていたものです。

僕は大学3年生の時に休学しカナダのバンクーバーでワーキングホリデーという形で1年間滞在していました。その期間で幾度となく上記の悩みを抱えながら現地の友達の話についていけず、声色を聞きながらここぞとばかりに渾身の”Yeah””Haha"でリアクションをとりコミュニケーションを図ることをしていました。

僕自身、中学高校と英語の成績は人並み以上にできていましたし、苦手意識をもったことがありませんでしたが現地では何もできず悔しい想い出しかありません。そして僕が思うに学校で英語を頑張って勉強すればするほど僕と同じ悩みを抱えてしまう日本英語教育のジレンマがあるのではないかと思っています。

では一体なにが原因なのか

僕は英語を日本語で勉強しているのが問題だと思いました。

みなさん、英語勉強するとき日本語使っていませんか?何を当たり前なことを、、と思われるかもしれませんが僕は英語を学習するうえで一番邪魔になっているのが我々の母国語である日本語の介入だと思います。

そしてこの記事の最大のメッセージは英語は英語で勉強しよう!です

では一体なにがよくないなのか、ここでは大きく3つの観点から述べたいと思います。

それは処理する情報が多くなる、英単語の意味が限定的になる、読むスピードが遅くなるです。

それぞれ解説していきます!

1.処理する情報が多くなる

How's the weather today?

こう聞かれたらみなさんどのように答えますか?

少し学校で英語頑張った人なら例えば It's cloudy or sunny or rainy. などと答えれたらある程度学校で真面目に英語を勉強してきたのではないでしょうか

しかし恐らくこう答えるまでに下記の過程があるんじゃないかなと思います

  1. How’s the weather today?と問われたことを知覚する
  2. 質問を日本語に訳す →てんきはなんですか
  3. その質問に頭の中で日本語で答える →曇り又は雨又は晴れです
  4. 思いついた回答を英語訳して相手に伝える→It's clowdy.

どうでしょうか、わかりやすく言えば英語で聞かれたことを頭の中で一度日本語に訳して考えてそれをもう一度英語に訳していませんか?

では次の質問はどうでしょうか

With Japan's declining birthrate and aging population becoming more serious in recent years, it is believed that even if the voting rate of young people increases, it is not expected to have an effect. What do you think should be done to increase the youth voting rate and reflect their opinions?

あわわわわわわって感じですよね。

これを先ほどの手順通り ①質問を聞いて知覚する ②一度質問を日本語に訳す ③答えを日本語で考える ④それを英語に訳して伝えるで行うとすると情報処理にすごい頭を使います。

質問の内容とその答えの難易度が高くなればなるほど、日本語訳・英訳スキルが求められます。ただネイティブスピーカーたちはそんな手間が一切なく自身の意見をそのまま伝えられています。

もちろんその領域にたどり着くまでには相当な学習時間がかかります。ただこの日本語に訳す過程がある限り、どんなにいい意見を持っていようとスムーズなコミュニケーションができずに自身の意見を伝えられません。なのでできるだけ英語→英語で考えられるように日本語の介入を極力減らす、余計な作業で頭を使わないようにすることを心がけていきましょう。

2.英単語の意味が限定的になってしまう

みなさん、英語の文章をみたとき全部の単語の意味はわかるのに文の意味がわからない文章はないですか

いくつか原因はありますが、そのうちの一つとして英単語の覚え方だと思います。

どういうことか今回例として"real"をあげてこうかと思います.

普段皆さんは知らない単語に出くわしたときインターネットで”real 意味”のように検索すると思います。

そして下記のような結果が得られると思います。

Real とは 意味・読み方・表現 | Weblio英和辞書

概念的な意味合いを持つ単語だと意味がたくさんあるように見えて結構似通った意味が多いことがよくあります。ただ僕が経験するに上記の画像以外の意味合いでもrealが使われることがあります。なぜなら上記の画像だと~のという形容詞的な役割の意味しかありませんがrealには”現実”といった名詞の意味でも使われるからです。

このように日本語で調べた英語の意味をすべて覚えたとしてもすべてのケースに対応できるわけではなく、自分のそれまでの努力が無駄のように感じられてしまうのではないでしょうか。

ここで僕のおすすめはやはり日本語の介入を減らし、英単語も英語でコアなイメージだけ頭に入れておくことです

ちなみに英語で英単語を検索する(例 "real definition")とこうなります

Real Definition & Meaning - Merriam-Webster

上記の画像は検索結果の一部分であり、あと約3スクロール分くらい続きます。ただこの続きには先ほどの名詞としてのrealの意味やそれ以外のコアな意味実際の例文などと一緒に単語を勉強することができます。

ただこうやって英単語を英語で学ぶことによって

どんなケースでも対応できる包括的な意味を理解できる、国の文化の違いによるニュアンスの変化を抑えられる、英語での説明の仕方がわかるようになります。

あともう一つこの勉強の仕方のメリットとして、英単語の意味を説明するときに用いられる英語(例 "having objective independent existence)を優先的に学ぶことで汎用性の高いよく用いられる英語を学ぶことができます。

どうしても日本語が介入する単語帳だと意味が限定的になったり、余計に日本語文化によるニュアンスの差異がでてくるので時間がかかるかもしれないですがぜひとも英単語も英語で勉強してみてください!

3.読むスピードが速くなる

みなさん英語を読むとき後ろから読むと訳しやすいというコツ聞いたことないでしょうか

その大きな理由として日本語と英語の文法、より具体的に主語と述語の位置関係が違うからです。

英語は I played soccer in the park with my friend. というように主語の次に述語が来ます

それに対して日本語は私は友達と公園でサッカーをした のように主語と述語が文の端にきます。

日本語でわかりやすい文章を書くには一文短くしろというのは文章術の本を読むとよくみる内容ですが、それは一文当たりの主語と述語の物理的距離を短くすることによってメッセージが伝わりやすくなるという理由があります。なので日本語に訳すときは述語が最後にくるように後ろから訳すことによって意味がわかりやすくなるというわけです。

ただ基本的にこのやり方は英文を読むうえで非常に効率が悪いです。なぜなら基本的に一回文を読んでそれを後ろから読むという2回文を読む必要が出てくるからです。

前述したとおり英語は主語と述語がとても近い位置関係にあるので実は何が言いたいのかがすぐわかる言語となります。逆にいうと日本語は最後まで聞かないと文のメッセージがわからないので難しい言語とされています。

ですのでわざわざ文のメッセージをわかりにくくする日本語の文法に矯正するのではなく、英語の良さを十分に活かして前から後ろに文字を追う習慣を身につけておきましょう。

まとめ

ここまで読んでいただけた方は、英語を勉強するうえで日本語の介入がどれだけ負担になってしまうのか少しは理解していただけたと思います。

ではここからどのように英語を勉強すればいいのか

実は我々日本人は世界の英語学習グループとしてESL(English as a Second Language)に属しています。これはアメリカやイギリスといった英語を公用語とおいている所謂ネイティブ国でもなく、アイルランドやニュージーランドといった現地の言語(アイルランド語、ニュージーランド語)と同列で英語も公用語としている国でもない英語を外国語として勉強しているグループに我々は所属しています

そして世界にはESL用の英語学習ツールがたくさんあります。

中でも英語の文法を英語で勉強できる有名な本として

English Grammar in Use Book with Answers and Interactive eBook: Self-Study Reference and Practice Book for Intermediate Learners of English | Murphy, Raymond |本 | 通販 | Amazon

上記のEnglish Grammar in Useはよく使われていますし、僕自身も持っています。これはおすすめです。中学英語の知識があれば詰まることはありませんが、学校で習った時よりももっと理解を深めることができます。

ほかにもESL用に向けたネイティブスピーカーのYoutuberがいろんな動画を出していますし、英語を聞く教材としてTed Talksはいろんな語学学校で使用されています。

今回の僕の提案、”英語を英語で勉強する”は今まで必死に英語を勉強していた人からすると、それまでの努力を否定するような残酷なものかもしれません。そして実際に実践してみても短期間では結果がついてこないかもしれません。

しかし長期的な視点でみると英語で英語を勉強するを実践すれば、実際の現場で使える本物の英語力が身につくことができるでしょう。

英語を勉強してきたのにあまり結果がでてないと感じている人は、今一度自分の英語学習を見直して、英語学習における日本語の介入頻度を極力減らすことを試してみてください。