緊張しいな方、明日人前で話さなければならないあなたへ【緊急処方箋】
2022-04-19
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「人の前で話す」

こう検索をかけると、だいたい心理の話しや緊張にフォーカスを当てた記事が多く出てきます。(※2022年時点)ですが、よくよく考えるとこれは心理だけではなく、事前の準備や訓練、ある程度のテクニック、もちろん慣れも必要です。

私は新卒前に社会人を経験していて、グループレッスンのコーチとして二年ほど従事していました。

それまでは、まさか自分が多数の前で話す仕事をやるとは思っておらず、最初の三か月間ほど記憶が飛ぶくらい「人前で話す」ことについて苦労を重ね、なんとか考えてできるようになってはきたという人間です。
今でも正直苦手ですが、うまくできたときはとても脳汁がでます。

私自身修行中の身ではありますが、
「緊張してうまく話せない」
「人前で話すときの指標が欲しい」
「明日人前で話すんだけど、できることある!?」
といった方へ、 少しでも包括的にナレッジを共有できればと思います...!


※注意点
・経験則が多いです。
・全部が当てはまるとも限らないので、それぞれの状況や性格にも合わせて参考程度にお使いください。

マインドセット

 冒頭心理面だけじゃダメだよね。と言いつつ、やはりここにも少し触れておきます。

今読んでいる方の中にも、人の前に出ると
・視線が気になってしまう。。
・汗が止まらない
・嚙まないか/内容忘れてしまわないか心配...
等々、様々な緊張の仕方があると思います。

私も例に漏れず、 グループレッスンのコーチをやることになったときは 、
動悸が早くなり、
汗をかき始め、
どんどん声が小さくなり、
視線が泳いでしまう
なんてことがよく起こります。
今でも全く克服できたわけではありません。

そんな時、前職の社長に言われた言葉があります。

「緊張するのは、自分のことばっかり考えている証拠だ。
お客様のことを考えて、自分がいま提供できる最大限を発揮することだけを考えれば、
緊張なんてしている暇がない。自分を大きく見せなくていい。」

当時の自身にとって、とても衝撃的な一言でした。
緊張すること自体は悪いことではありません。ただ、緊張することでこれから話す”相手”が見えなくなってしまわないように、注意してみてください。

事前に考えておくこと

ここでは主に二点、
「話す相手はどんな層なのか?」
「自分に与えられた話す時間はどのくらいなのか?」
について話します。

話す相手はどんな層なのか?

 例として、学校のクラスメートに向けて話すときの言葉使い/内容と、真面目な学会で話すときの言葉使い/内容はかなり違うはずです。

これから自分が伝える層が老若男女どこで、ある程度どんな共通の背景をもっていて、もし専門的な話をする場合は、どこまでは知っている層なのか?
まずここは必ず調べておきましょう。

そして、
その層の中でも、特に誰に何を伝えたいか?
まで考えます。

ビジネス分野だと、「ペルソナ」とか言われるやつですね。
日本の国民全員に向けて面白い話しして!
って言われるのと、
親友に向かって面白い話しして!
って言われるのだと、難易度が全然違うことは何となくわかるかと思います。

基本的に、万人にウケる話しをすることは不可能に近いです。
より大衆に向けて話すと内容は薄くなり、
より個人に向けて話すと、事前知識や人柄、どこの出身でどこの会社でどんな仕事をしていて。。
といった背景情報が増えるので、内容をより伝えやすくなります。

みんなに向けて話すけど、その中でもその一人には絶対伝える!という精神で話してみましょう。
おすすめは、仲のいい人がいるならその方、いないなら怖くないほうの上司に。知り合いがいない場なら、妄想力で伝えたい像を優しくしてください。

自分に与えられた話す時間はどのくらいなのか?

世の中には、話しが長いなぁ。。

とか

いざ終わってみたらそんなに長くなかったはずなのに、いつ終わるんだろうこの話し。。

と感じてしまうときがあるのではないでしょうか。


そういうときは、だいたい以下の二点に問題があることが多いです。
①これから何を話すのか?話の要点がわからない
②10分話すなら、10分で何個のTpicについて話すのかわからない→終わりが見えない

①これから何を話すのか?話の要点がわからない

 特に誰に何を伝えたいかと一緒に、これからする話しのうち
「どの情報だけは伝えておきたいか?」
伝える内容に、優先順位をつけたほうがいいことが多いです。

ラーニングピラミッドやエビングハウスの忘却曲線などで語られていますが、一度話された授業やセミナーの、すべてを記憶/理解することは不可能です。

全部理解してほしいのはもちろんですが、その中でも優先順位をつけ、注釈や参考資料の添付などで対処しましょう。

②10分話すなら、10分で何個のTpicについて話すのかわからない→終わりが見えない

 一言でいうと、目次は必ず用意しましょう。ということです。
そして理想を言うと、それぞれのトピックでだいたい何分くらいを想定しているのか?
もしくは資料のページ数などの情報も用意し、

そして
聞く側に目次や分量を常に見える状態にしておく
ことも、強くおすすめします。

人間の集中力は短いです。
人それぞれ音で記憶する人や書いて覚える人もいれば、90分集中できる人や15分で集中が切れる人もいます。それぞれの腰痛や猫背との関係もあったりして、本当にバラバラです。

なので、参加する側にいま全体のどこらへんの話をしているのか?を伝えておくと、相手もそれに対し準備ができます。

最後におすすめの練習やテクニックを紹介

上記までの準備で7割くらいは結果が決まってくると思います。

ですが、やはり日頃からネタを貯め「即興でアドリブできてしまう人」もいれば、内容薄目なんだけど、「話し方でなんだかんだいい話しだったなぁ。。」となることもあるくらい、実際の「話し方」や「身振り手振り」もやはり大切です。

おすすめ練習法 部屋の隅から隅で誰かと会話(実際に話す内容だと尚良い)

これはぜひ人前で話す前にやってみてほしいです。

自身の人生を思い返してみてほしいのですが、人間普通に生活していて、部屋の隅に届くくらい大きな声を出す機会って、そんなにありません。

精々飲み会やカラオケで騒ぐときや、子供のときに友達と遊ぶときくらいです。
シンとした部屋で隅まで届く声を出すこと。
これは、何度か訓練しておいたほうがいいと思います。

普段出さない声は、ただでさえ緊張している本番では出せないことが多いです。
スマホを部屋の隅に置いて録音するのもおすすめです。多分あんまり聞こえません 笑

マイクがあるなら、マイクごしでの音量の確認や話し方などを確認したうえで、やはり録音はしてみたほうがいいです。

おすすめテクニック 意識的に、同じ言葉の繰り返しや強調を使う

 繰り返し聞いたことは覚えやすいっていうのは、ある程度皆さんもご経験があるもしれません。
忘却曲線でググると一日単位の話ししか出てきませんが、聞いた直後から脳はどんどん忘れていく作業が始まっています。

話す側が、この単語を印象付けたい!というものがあれば、繰り返したり強調して伝えましょう。

強調する方法は様々で、繰り返し、大きな声で言う、逆にゆっくり伝える、スライドの文字を大きくする、上級テクニックだとエピソードトークのオチに使う。などがあります。

シンプルに、「これは大事なので何度も言いますが、、」などで伝えるだけでも効果はあります。

まとめ

今回は、自身が苦労した中で意識している話し方を書いてみました。

練習やテクニックはごく当たり前のことに感じる方もいるかもしれませんね。

他にも身振り手振りや目くばせの仕方、言葉の抑揚や感情の付け方などもありますが、まずは準備です。

最後の最後に全部ひっくり返しますが、
ぶっちゃけ正解はありません。
自身の性格やタイプ、話す内容に合わせて工夫してみてください。

もちろん私もまだまだ修行中の身です。
私もエンジニアになり人前で話す機会は減りましたが、人とのコミュニケーションや話すことはどんな仕事をするうえでも度々出てきます。

たった二年の拙い経験ではありますが、誰かのヒントになっていれば幸いです。

あざした!!