【⚠お使いのWindowsはサポート終了しました】Azure VMのWindows OSインプレースアップグレードをしよう!
2025-05-12
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はじめに

皆さんこんにちは、何だかんだでAzure VMに触れる機会が多い海野(うんの)です。

ところで、お使いのOSのサポート期限は大丈夫ですか・・・?

クライアントPCは大丈夫・・・?でもサーバはどうでしょうか・・・?

という訳で、今回はAzure VM上のWindows Serverのインプレースアップグレード手順をまとめてみました。

インプレースアップグレードとは?

インプレースアップグレードとは、コンピュータのシステムをアップグレードする時に、

既存の環境やデータを維持したままソフトウェアを更新することを指します。

例えば、Windows10から11にアップグレードした時に、「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」設定にチェックを入れた人が多いと思います。

その手法がインプレースアップグレードです

逆に、アップグレードする時に既存の環境やデータを残さない手法がクリーンインストールです。

対象環境

Windows Server 2016 DatacenterからWindows Server 2019 Datacenterへアップグレードしていきたいと思います。

今回は、日本語版のWindows ServerがインストールされたVMをVHDからディスクを作成して用意しました。

前提条件

当たり前ですが、Windows Serverのインストーラが必要です。

Microsoft公式サイトもしくはMy Visual Studioからサブスクリプション特典などで入手できます。

また、アップグレードできるバージョンに注意が必要です。

参考として、こちらはMicrosoft公式ドキュメントに記載があります。

(下記はWindows Serverのアップグレード可能なバージョン)

https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/get-started/upgrade-overview

例えば、Windows Server 2012 R2からWindows Server 2022にアップグレードする際は、

Windows Server 2012 R2→Windows Server 2016→Windows Server 2022のように段階を踏まないとアップグレードできません。

他には、

  • 対象のVMにリモートデスクトップ接続できること
  • C:ドライブの空き容量が最低10GB以上

ぐらいだと思います。

最後に一番大事なことを・・・

万が一データが消えた際やインストールに失敗した時に復元できるよう「スナップショット」は事前に取っておきましょう!

作業手順

作業手順にも色々ありますが、今回はWindows Server 2019のイメージファイルをマウントしてアップグレードする方針でいきます。

まずは、ダウンロードしてきたイメージファイルを右クリックし、[マウント]をクリックします。


次に、setup.exeをダブルクリックで実行します。


インストーラが起動したら、後は画面の通りに進めていくだけです。


ライセンスキーについては下記リンクのKMSクライアントキーで通します。

(アップグレード先のエディションのライセンスキーを入力してください)

https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/get-started/kms-client-activation-keys?tabs=server2019%2Cwindows1110ltsc%2Cversion1803%2Cwindows81


この画面では「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」を選択します。

※クリーンインストールの場合は「何もしない」を選択します。


設定した内容が合っていること確認して、「インストール」をクリックします!


Windows Serverのインストールが始まります。

あとはお茶でも飲みながらお待ちください。


再起動後は、[ヘルプ]>[ブート診断]から更新状況を確認しましょう。


ブート診断が無効になっている方は[設定]から「マネージド ストレージ アカウントで有効にする(推奨)」を選択して有効化します。

有効化してしばらくすると前手順の画面が表示されるはずです。


アップグレードが完了すると、見慣れた(?)ログイン画面が現れましたね!

あとはリモートデスクトップ接続等で対象のVMにログインして確認しましょう!


余談ですが、Azure VM Agent(別途インストール必要)が導入されていれば、

[概要]からでもアップグレードされていることが確認できます。

さいごに

長々と纏めましたが、通常のWindowsのアップグレードと何ら変わらないと思います。

手順も複雑ではないので、あとはサポート期間や使用しているアプリケーションと調整しながらアップグレードしていくことが大事だと思います。