はじめに

こんにちは

今回は、初めてのNOC体験としてInternet WeekのNOCに参加してきたので、そのことについてお話ししたいと思います。

まだNOCに参加したことがない方へのきっかけになれば嬉しいです。

前提

NOCとはNetwork Operations Centerの略で、ネットワークの運用、保守、監視を行う組織のことです。主に企業やイベントで運用されます。

今回私が参加したのは、いわゆる「イベントNOC」と呼ばれるもので、イベント会場のネットワーク設計、構築、運用、保守、監視を行い、会期中のネットワークの安定提供を目的とします。

有名な例としては、

InteropのSHOWNETのNOC

JANOGの「BAKUCHIKU」

などがあります。

インターネットに関する技術の研究・開発、構築・運用・サービスに関わる人々が一堂に会し、主にインターネットの基盤技術の基礎知識や最新動向を学び、議論し、理解と交流を深めるためのイベントです(Internet Week 2025 - Internet Week 2025 -ネットワーク技術・セキュリティ・インターネットの未来を語るイベント- Aboutから引用)

技術的にはL1（物理配線など）から幅広いインターネットのお話しがされます。

私はNOCのServerチームとして参加しました。

Serverと名が付く通り、実際にサーバーのセットアップから各種監視、サーバーを利用したサービスの提供・展示を行いました。

今回のNOCでは、Serverチームのメンバーそれぞれが1つのツールを用いて監視・展示を行うという目標のもと活動しました。

私はGrafanaを使用して可視化と展示を行いました。

具体的には、ネットワーク機器を提供してくださった企業の統合監視プラットフォーム（クラウド）からAPI経由でデータを取得しDBにデータを保管するアプリや、任意のDBにデータ保管可能な簡易的なuptime-kumaのようなものを作成し、データを集積した後、Grafanaで可視化・監視しました。

最終日には、キャッシュDNS（Unbound）の作成とPrometheus Exporterを使用した監視も行いました。

また、可視化した際のDNSへの問い合わせの多さには驚きました。

数時間で数千万リクエストが飛んでくるとは

Grafanaで可視化・監視したメトリクスの一部を下記に挙げました。

無線LAN関連
- アクセスポイントごとの接続数
- SSIDごとの接続数推移
- 時系列ベースのRSSI（受信信号強度）ヒートマップ
- トラフィック量の時系列変化
- etc...
DNS関連
- DNSリクエスト量（秒間クエリ数・総クエリ量）
- レコードタイプ別のリクエスト分布（A、AAAA、TXT、MXなど）
- etc...