金融ITのクラウド化について概説してみる②経緯篇
2019-06-05
azblob://2022/11/11/eyecatch/https-tech-blog-cloud-config-jp-2019-06-05-fintech-cloud-history-000-e1559728228811.jpeg

皆さんこんにちは。FIXER Marketing & Sales の竹中です。
今回も金融ITの歴史と変化についてお話したいと思います。

(次回「金融ITのクラウド化について概説してみる③変革篇」リンク

前回の投稿で、勃興から現代にいたるまでの銀行システムの変遷をざっくりとご紹介しました。今回は、なぜ銀行を取り巻く環境が変革を迫られているのかをご紹介したいと思います。

まず、銀行の基幹システムで現在多数を占めるプラットフォームとは何だと思いますか?
答えはWindowsでもUNIXでもLinuxでもなく「汎用機(メインフレーム)」です。メインフレームとは現在のPCが登場する以前の、複数処理を1台でこなす大型のコンピュータのことです(ざっくり)。銀行で導入されているメインフレームは非常に高速で、現在のNoSQLのような非リレーショナルなデータベースを採用していることが多いです。また、ハードウェアのバージョンアップでスペック向上が見込め、サポート期間の概念も無いため非常に延命力に優れています。反対に、WindowsやUNIXのようなオープン系システムは存在こそするものの2019年現在でもまだまだシェアは低いです。

メインフレームで稼働するプログラムはCOBOLという言語で書かれているケースが比較的多いですが、一つの処理に対し膨大なトランザクションが走っており、この業務フローを変更することが極めて大変になっています。
前回述べたように近年の銀行システムではオープンAPIやBanking as a ServiceのようにAPIを前提として外部システムと連携することが不可欠になっています。システムの連携をする際に片方のアーキテクチャが古いと制約が大きく、かつ業務フローが変更しづらいため連携先のサービスの柔軟性が失われます。結果、現代のユーザが当たり前に求めるユーザエクスペリエンスがなかなか達成しづらいということになってしまっています。

さて、その結果何が起こったのか?次回ご説明させていただきたいと思います。
(今回もクラウドまで到達できませんでした。次は必ず。)

お読みいただきありがとうございました。