在宅勤務でも進めるチームビルディング Step4: チームって何?
2020-04-23
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はじめに

こんにちは。FIXER名古屋事業所の笹尾です。
いきなりですがチームってなんでしょう?
人が集まっていればチームでしょうか?
同じプロジェクトのメンバーならチームでしょうか?

これまでもチームビルディングについて記事を書いてきましたが、ここから先チームビルディングを進める上でチームという定義をしっかり持つ必要があります。
ここがブレてしまうと、チームも周囲の人間も迷子になってしまうからです。
迷子になった誰かがチームを壊さないよう、しっかりと認識を合わせて進むためにも今回はチームの定義について解説したいと思います。

前回の記事について

前回の記事はこちらにあります。合わせてお読みいただけると嬉しいです。

Wikipediaの解説から考察するチーム

僕が考えるチームについてだけを定義しても皆さんが感じるチームと大きく異なる定義であっては意味がありません。ですからまず、Wikipediaに記載されたチームの解説からチームビルディング で求めるチームが何か?考えてみます。

Wikipediaの解説の抜粋

Wikipediaのチームのページに多くの情報はありませんでしたが重要な内容が2つありました。

  1. 『共通の目的、達成すべき目標、そのためのやり方を共有し、連帯責任を果たせる補完的なスキルを備えた少人数の集合体を理想とすることがある。実際には、チームといっても目的、目標、やり方は指導者から与えられただけで、変更権がなく共有できていないことがある。』
  2. 『グループの目的がメンバ個々の業績水準を底上げする場合がある。成果は個人の成果の総和またはそれ以下のことがある。目的が違えば、行動を打ち消し合うことがあるからである。 チームでは、他人の意見に耳を傾け、建設的に反応し、ときには他人の主張の疑わしき点も善意に解釈し、彼らの関心ごとや成功を認めるといった価値観が集約されたチーム・ワークが存在すると仮定する。この仮定が成り立てば、成果は集合的作業成果による共同の貢献が含むため、グループのそれより大きくなるかもしれない。』

解説から考察したチームのあり方

上記の文章からエンジニアリングに必要なチームのあり方を見てみましょう。
かなりざっくりとまとめてしまいましたが、理想のチームとして悪くない内容かと思います。

  1. チームのメンバーで共通の目的、達成すべき目標、そのためのやり方を共有し、連帯責任を果たす
  2. チームのメンバーは他人の意見に耳を傾け、建設的に反応し、ときには他人の主張の疑わしき点も善意に解釈し、彼らの関心ごとや成功を認めることで成果をより大きくする

新人以外の人は誰かの指導がなくても仕事を進める必要があるため、そもそもチームに指導者は必要ありません。
また単なるグループよりも成果が大きいことはとても好ましいことですね。

自己成長するためのチームビルディングにとってのチーム

実は僕が見てきたチームでは僕が最強のチームだと思うチームを含めてチームであることを評価するための定量的な指標は用意していません。
では、チームとは何をもってチームというのでしょうか?

集団からの脱出

まず最初に大切にするのは、チームは単なる集団ではないということです。
複数の人がただ集まった状態をチームと言っている会社や組織、プロジェクトは世の中にたくさんありますが、
それはチームではありません。ただの集団です。
チームはそのただの集団を抜け出した先にあります。

個々の能力なんて関係ない

チームの元となるメンバーにはそれぞれ能力があります。
フルスタックエンジニアと呼ばれる人だったり、何もできないと思って思われている人だったり、
体調がすぐれず休みがちの人や、やたらバリバリ朝から夜遅くまで活動的な人、
コミュニケーションがとても上手な人から、仕事で問題になりそうなぐらいに人見知りの人まで、様々なメンバーがいます。
チームではそのような個々の能力なんて関係ありません。

チーム = 人格

僕がオフィシャルにチームと接するときは、コーチングをのぞいてチーム内の個々のメンバーを個別に尊重して会話することありません。
個々のメンバーを最も尊重するべき人間は同じチームのメンバーであり外部の人間ではないからです。
また普段からチームの外の人間がチーム内のどのメンバーと会話してもそれは、チームと会話していると考えています。
これは法人格で考えるとわかりやすいかもしれません。
代表権のある社員の決定はそのまま法人格の決定となりますし、そこまで権限をもっていない社員の言動すらもその会社の言動として取られるように、
チームもチームで一つの人格として扱うべきです。

チームが生み出すもの

チームが生み出すもの。それは価値(value)です。
この価値に利益や売上のような具体的な指標や定義はありません。
チーム以外の誰かからチームとして常に必要とされること。ただそれだけです。
この価値はチーム内で共有されていなければチームの価値ではありません。
チーム内の誰かの特別な能力を目的にチームが必要とされることもありますが、その多くの場合はチームの価値ではありません。
あくまでチームとしてチーム外の人に必要とされることが重要です。

まとめ

今回は自己成長で最強のチームを生み出すチームビルディングを行うにあたり必要な定義や価値観をまとめましたがいかがでしたでしょうか?

チームはメンバー全員がチームとして生み出す価値を共有しそれぞれの能力を最大限に生かし、チームとして価値をあげることができて初めてチームとなります。そして個々の能力に関係なく今ある人とその能力を結集して、価値を最大化することがチームビルディングなのです。
とんでもない事を書いているように見えるかもしれませんが、難しいことではありません。一歩一歩できることから始めることで集団は簡単にチームへと変化することができます。

今後も一つでも多くの集団をチームへと変化させるため、チームビルディングの記事を書きたいと考えています。
次回以降はまた簡単に進めることができる具体的な一歩や実例を紹介します。