FIXERのエンジニアが執筆した「Power Platformの実用書」がついに発売!書籍執筆から発売までの裏側を大公開!!
2022-10-28
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こんにちは。Microsoft認定資格兄さんこと、荒井です。

突然ですが、最近書籍執筆の機会をいただきまして、私が執筆した「Microsoft Power Platformローコード開発[活用]入門」が技術評論社から発行されました!!

色々な方が支えてくれたおかげで、書籍発行を迎えられました。本当にありがとうございます!

 

本日のブログでは、Microsoft認定資格兄さんの書籍執筆体験記や執筆の舞台裏を綴ってみたいと思います。

書籍執筆のきっかけ

FIXERのエンジニア達が cloud.config Tech Blog でPower Platformブログを発信しつづけていたら、著者を検討されていた技術評論社様の目に留まり、オファーをいただいたことがきっかけです。
オファーの詳細な経緯を知りたい方は、こちらのブログにまとめておりますので、ぜひどうぞ。

 

cloud.config Tech Blog が多くの方に見ていただけるオウンドメディアに成長していることに感動しました。
そして、プロフェッショナルの編集者様からTech Blogの価値とエンジニア達のブログを高く評価してもらえたことで、さらに感動ッ。スタート早々に涙腺崩壊です(/ω\)。

とはいえ、私含めて、みんな人生で初めての書籍執筆です。
他のみんなはどんな心境なのか聞いてみたら「書きたい!書きたい!!書きたい!!!」と雄たけびがあがり、満場一致の即決でした。(一番ビビっていたのは、どうやら私だけのようです)

ということで全身全霊でオファーを受けさせていただく旨、ご回答し、執筆企画が始動しました。

 

書籍企画始動!悩みに悩んだ構成

企画当初はどんな切り口で章構成とするか、検討に検討を重ねて、検討することをさらに検討していました。
その時期は、1~2つほどのテーマに沿ってPower Appsの技術基礎を学ぶ書籍が発売されていたこともあり、読者に対して価値を最大化するには、別書籍と差別化するには、FIXERらしさを表現するには。などなど色々と悩んでいました。


そんなある日、Power Platformは様々なサービスと簡単に連携できて、相乗効果を最大化できるところがPower Platformの良さなんだから、Power Appsに限定せずPower Platformを題材にすればいいじゃないか!?と思いたりました。思い立ったが吉日。早速提案しまして技術評論社様から承諾いただき、書籍のテーマが決まりました。

Power Platform全般を扱う実用書は、当時まだ存在しない中で、最初に挑戦する姿勢はFIXERっぽいよね。と自分に酔いしれながら再度構成を検討し始めました。

「YOUがCANと思うならDOすればいいじゃない」
まさにこれでした。

そして、複数のサービスに関する基礎を盛り込みつつ、実用書として具体的に役立つレシピ集を設け、読者にたくさんのお土産を渡す書籍の設計が固まりました。ワクワクしすぎて、少しテンションがおかしくなりそうです(/・ω・)/

遂に始まった執筆。そして、事件発生!

満を持して開始したわけですが、いきなり筆を進めるわけではなく、モックアプリ作りからスタートです。構成(ゴール)は決めたもののアプリ化した時にイメージとギャップが起きないように事前検証するためです。

今はないものでも、想像をアプリとしてすぐに形にできるPower Platformの素晴らしい恩恵を受けながら、モックアプリをさくっと作ります。モックアプリをベースにディスカッションし、文章だけでは伝わらなかったイメージを細部まで擦り合わせしました。

 

ディスカッションは大盛り上がりで、
 「こうゆうアプリだともっといいよね」
 「ベストプラクティスは、これだからこうゆう形にするともっといいっすね」
 「これとあれを連携させるとさらにいいよね」
などなどと監修に入っていただいた日本マイクロソフト様、技術評論社様、FIXERで楽しくブレストする日々が続き、遂に執筆対象のアプリが完成しました!!

私「よしッ!アプリはできた!!ここからはいよいよ執筆開始だ!!」
モックアプリがあるので筆が進む進む。 

 

そして、N日後..... 

 

順調に進むと思えた書籍執筆ですが、、、ある日事件がおきます。

原稿依頼書では目標は300ページという要件がありましたが、盛り上がっている各著者から提出された原稿の総量が900ページを軽く越えてきたからです。

 

私「あちゃぱ~。これ完全にあちゃぱ~ですね!(/ω\)」

 

Power Apps一つだけでも1冊の書籍ができるところ、今回はPlatform Platform + Office 365 (しれっと拡張した)で構成を整えたことで技術基礎の説明のページは増し増し。ブレストで盛り上がり錬成されたレシピアプリもページが増し増しになる要因になり、だいぶ予定ページ数をオーバーしちゃいましたッ(/ω\)

 

私「このページ数、だ、だ、だ、大丈夫ですか!?パッションが大爆発して、すいません!」
編集者様「大丈夫です!なんとかします!!」
私「神ってるーーー!!!」

 

編集者様に後光が見えたのは、言うまでもありません。 

 

編集、入稿、そして発売

編集者様のプロフェッショナル編集で、最終的に書籍は368ページにまとまり、無事入稿されました。


編集過程でドラスティックな技や苦渋の決断をする場面もありましたが、編集者様が著者一人一人の意向を最大限に汲み取りつつ、読者にとってわかりやすい良い実用書にするために、全体調和しながら編集してくれました。原稿に命を吹き込むように編集するさまは「プロフェッショナル 仕事の流儀」を生で見ているようでした。 

編集者の方の仕事って本当にすごい。感動。カッコいい!!
執筆だけでなく、プロフェッショナルの編集を間近で見れる貴重な経験をさせていただきました。

 


そして、書籍の発売当日。丸善 丸の内本店に向かいました。いよいよ書籍とのご対面です!

著者にて撮影「ワクワクが止まらない!!」

著者にて撮影「ワンピース!!」

「おぉー!!本が!私が書いた本が並んでる!!」

自分が執筆した書籍が書店に並んでいる景色は、もう一生の想い出です。興奮が止まりません!

平積みされた書籍がある棚を何往復もして、今が現実なのか確認してしまうくらいでした。

 

 

最後に

初めての書籍執筆でしたが、技術評論社様、日本マイクロソフト様のご指導ご鞭撻のおかげで、書籍執筆を完了させることができました。

企画当初は3社ともに様付けで呼び合っていましたが、「書籍を作る仲間なので、さん付けでいきましょう」となってからは、良い本を作り、読者に届けることを実現するハートフルな仲間としてご一緒させてもらいました。挑戦した時間は、すべて新鮮で、とっても刺激的で、なによりも楽しかったです。

このチームで一緒に書籍を作れて幸せでした。本当にありがとうございました。

 

以上、「FIXERのエンジニアが執筆した「Power Platformの実用書」がついに発売!書籍執筆から発売までの裏側を大公開!!」でしたーーー!!

 

 

▼追伸

この記事を読んでみて、ちょっと書籍に興味が湧いたぞ!と思っていただけた方は、こちらもぜひご覧くださいませ。

本ブログで紹介した書籍「Microsoft Power Platformローコード開発[活用]入門」は、IT経験がない方やプログラミング経験がない方でも、アプリ開発ができるサービス「Microsoft Power Platform」の活用方法を豊富な図解と丁寧な手順で解説した入門書です。

基礎の技術解説だけでなく、現場で役立つレシピアプリとサンプルデータを多数取り揃えていますので、レシピを見ながらノーコード・ローコードアプリ開発を体験でき、技術定着を目指せる構成にしております。

書籍巻末のAppendixには、無料で1カ月試用できるライセンスのアクティベート方法も収録しておりますので、ライセンスをお持ちでない方も挑戦できます。ぜひご検討いただけると幸いです。

 

目次の抜粋と概要

Part1 基本編

Power Platformは、どのようなものか概要を解説しています。ノーコード・ローコード開発を始めるために、「Power Platformでは何ができるのか」、「利用環境はどのように準備するのか」、「アプリ開発の基本的な流れ」などを説明しています。

 

Part2 業務アプリのレシピ編

Power Platformの各サービスを使用したアプリの開発方法を解説してます。「Part1 基本編」に収録している利用環境の準備を行えば、本書で掲載しているすべてのレシピを自分の手を動かしながら開発体験できます。掲載しているレシピ集は10個あります。Chapter番号の若い順から初級編~中級編で構成されています。
初めての方は、若い順からトライしましょう!

スマフォから写真で作業報告 (Chapter04)
スマホから写真付きの作業報告を送信するPower Appsアプリの開発方法を紹介しています。
アプリで報告したデータソース(SharePoint)に送信・蓄積されるため、関係者とリアルタイムで情報共有ができます。紙を使用する報告や点検業務などもあれば、こちらを使用するだけでペーパーレスできちゃいます。

メール添付ファイルの自動格納 (Chapter05)
指定した条件に適合するメールの添付ファイルを、指定した場所に格納するアプリです。
また、資料格納と同時に関係者向けに通知メールを自動送信し、タイムリーに状況共有することができます。
ドキュメントの保全(授受する見積書・請求書など)に潜む手作業を自動化・省力化できます。

収益データの集約・可視化・定期更新 (Chapter06)
散在する業務データを自動集約し、ダッシュボードで概況を可視化するアプリです。常に更新される業務データでも定期更新設定で、常に最新状況を手に入れることができます。複数の拠点からデータを吸い上げて集計・集約する業務がある方にはうってつけです。集計作業の時間を減らし、大切な分析する時間が作れます。

書式をそろえて帳票出力 (Chapter07)
業務で生まれるさまざまなデータを人手で取得、入力し、帳票出力する。このような反復作業を自動化し解決するアプリです。対象データの種類が変わっても取得、変換、出力方法も紹介します。データ件数が比例すると作業時間が比例して増えるような業務があれば、こちらのレシピが効果的に作用するかもしれません。ぜひご覧くださいませ。

モバイルOCR (Chapter08)
スマートフォンで書類を撮影し、事前設定した必要情報を読み取り、データで保存するアプリです。読み取りはAI Builderと呼ばれる簡単に組み込みできるAIを使って実現します。

Twitterのキーワード分析 (Chapter09)
Twitter上に溢れるツィートから特定のキーワードが含むツィートを自動収集し、収集したツィートをAI Builderで感情分析し、ポジティブ・ネガティブ評価するアプリです。市場動向分析に活用できます。

自動返信問い合わせフォーム (Chapter10)
豊富に用意されたテンプレートとパーツを組み合わせて作るWebサイトです。Webサイトに問い合わせがあった場合のメール自動返信や問い合わせ内容の保管する機能を作ります。

情報管理・プロセス管理 (Chapter11)
業務で必要となるデータの表示、登録、変更など基本機能を備えた情報管理アプリです。登録データの入力漏れを防ぐプロセス管理機能の設定方法も紹介します。本書では案件管理、顧客管理というテーマでアプリ開発方法を紹介しています。本Chapterではモデリングされたデータを駆動させてアプリを生成する「モデル駆動型アプリ」と呼ばれる完全ノーコードで開発できる手法で多機能なアプリが作れます。ぜひその手軽さと効果をご堪能くださいませ。

リアルタイムデータ分析 (Chapter12)
複数のデータソースを結合し、ダッシュボードでリアルタイム分析するアプリです。その他業務データの一括取り込み方法、データ登録を起動条件にした上司への自動報告(諾否機能付)機能の設定を紹介します。

書類の自動作成 (Chapter13)
データソースをもとに書類を自動作成するアプリと、作成した書類データを帳票出力するアプリです。その他、異なるレシピアプリを連携させ、呼び出し、利用するオプション設定も紹介します。
本書のラスボス的な存在のChapterで、中級者向けのレシピアプリです。Power Apps キャンバス、Power Automateフローをものすごく堪能できる一品になっております。

 

 

本書がみなさまの抱えている課題の解決や、業務改善のヒントになれば幸いです!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。