クラウド認定兄さんが語る!PMP合格への戦略と体験談!!(2024年7月版)
2024-07-09
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どうも、クラウド認定資格兄さんこと、ゴリです。

PMP資格取得への挑戦

Microsoft、AWS、GCPの最高位認定資格を取得した後、次の目標としてマネジメント系資格に挑戦することにしました。
計画ではPMI-PMP、IPA-PM試験の順番で今年挑戦する予定です。

今回PMPを合格できたので、PMP奮闘記をご紹介します。これからPMPを目指す方の参考になれば幸いです。

本ブログでは以下の内容をご紹介しまーす!

  • PMP資格とは、PMP試験の概要
  • PMP受験の前提条件、PMP受験にかかる費用、PMP受験可能なエリア
  • PMP受験の流れ、PMP受験当日の注意点(合否発表有無など)
  • PMP受験時の心構え、個人的なPMP攻略方法

PMP資格とは?

PMP(Project Management Professional)は、米国の非営利団体PMI(Project Management Institute)が運営する国際資格です。この資格は、プロジェクトマネジメントに関するスキルを証明するもので、IT業界をはじめとする様々な業種で高い評価を受けています。PMP資格を取得することで、プロジェクトのスケジュール管理や品質管理、人材やコストの管理に関する専門知識を持つことが証明されます。

PMP試験の概要

  • 試験時間:4時間
  • 問題数 :合計180問の選択式問題(選択肢、ドラッグ&ドロップ、図解選択)で構成。内5問は採点されないダミー問題のため、実質175問。
  • 試験形式:コンピュータベースの試験(CBT)形式
  • 合格基準:未公開(一般に70%前後の正答率が必要と言われています)
  • 出題範囲:PMP試験の出題範囲は以下の3つのドメインに分かれています。
    • People(人): チームのリーダーシップやステークホルダーの管理に関する問題【全体の42%】
    • Process(プロセス): プロジェクトマネジメントの技術的なプロセスに関する問題【全体の50%】
    • Business Environment(ビジネス環境): プロジェクトがビジネス環境にどのように影響を与えるかに関する問題【全体の8%】

PMP受験の前提条件

PMP試験は受験前にPMIアカウントを作成し「学歴と実務経験」および、「マネジメント研修の修了」の登録を行って、PMIの審査を通過しないとPMP試験予約に進めないので注意しましょう。

  • 学歴と実務経験:
    • 高校卒業: 過去8年間にプロジェクトを主導した経験が60か月以上。
    • 大学卒業: 過去8年間にプロジェクトを主導した経験が36か月以上。
      もっと詳細が知りたい方は、公式サイトをご参照ください。
  • マネジメント研修の修了: 35時間分のPMIが認定する研修を受講する必要があります。

PMP受験にかかる費用

最安で概算10万円程度です。PMP受験費用はPMI会員価格とPMI非会員で分かれます。
会員・非会員で、トータルコストはあまり変わらない点と再受験の際は試験費用が安く抑えられるため、PMI会員になること推奨します。
もっと詳細が知りたい方は、公式サイトをご参照ください。

  • 受験料: PMI会員価格405ドル、非会員価格550ドル
  • PMI会員登録費: 139ドル(2024年7月時点の実績)
  • 研修費: 1,600円~300,000円(Udemyのオンデマンド研修なら安価※1)
  • 参考書代: 2,600円~※2


※1 私は巷で最安と謳われるUdemyの「PMP Exam Prep Seminar - Complete Exam Coverage with 35 PDUs」をセール期間に1,600円で買いました。
※2 私のおすすめ書籍

PMP受験可能なエリア

意外な盲点だったのがここです。PMP受験は首都圏エリアでは「新宿」か「千葉市」のみでした(2024年7月時点の実績)。次に首都圏エリアから近いテストセンターは「名古屋」でした。思っている以上に限られたエリアでしか受験できないため注意が必要です。また、PMPはオンライン受験も可能です。

PMP受験の流れ

  1. 自身の受験資格の確認
  2. 35時間のマネジメント研修を修了
  3. PMIアカウント作成と審査
  4. 審査通過後、PMP試験の受験申請と受験料の支払い
  5. 試験の予約
  6. PMP受験(試験結果は当日速報あり)

PMP受験当日の注意点

  • 休憩の取得: 試験中に60問ごとに10分の休憩が取れます。10分休憩は試験時間に含まれません。
  • 言語切り替え: 試験は日本語で受験できますが、設問の日本語がわかりにくい場合は英語に切り替えることができます。
  • 試験結果: 暫定の結果レポートは当日もらえます。正式なレポートは48時間以内に届きます。

PMP受験時の心構え

試験を楽しむことがとても重要です。4時間で180回分プロジェクトマネージャーとして最適な判断をし続けるという拷も、、、長丁場なので試験をネガティブに捉えると途端にきつくなります。
設問に出てくる登場人物を自分が経験したプロジェクトや現在の仕事環境に当てはめて考えると良いです。
 

例)
あなたは、アジャイルアプローチで販売管理システムを開発し、成果物を納品しました。納品後、一部のステークホルダーが納品物にはビジネス価値がないと異議を唱えていることを聞きました。さて、そんな時、あなたはどうしますか?

上記ような設問があったら、ステークホルダーを「●●部の▲▲部長」など、想像しやすい人に置き換えてみましょう。
それができれば設問の解像度も上がり問題のシーンも想像もしやすくなります。

【回想シーン】
「あー、●●部の▲▲さんかぁ、そういえば販売管理に以前関心を示していたけど、ステークホルダーの特定からがっつり漏れてたわ。まずは早く状況聞きにいって、必要なら管理資料を更新しないとー」

的な感じです。

設問では、他にも「新メンバーとの口論」、「突然のメンバー解雇」、「先端技術の強制採用」とか色々なケースが出題されるので登場人物を身近な人物に置き換えたり、先端技術なら例えば「生成AIの爆誕に伴って急遽プロジェクトの要素技術にしないといけなくなった。」とか仮定するなどして、設問を楽しみやすくなるので個人的によいかなと思います。

個人的なPMP攻略方法

 今回突貫スケジュールでPMPに臨み、1週間目はマネジメント研修の修了とアカウント準備、2~3週間目は推しの2冊本を読み漁り、4週間目は書籍に収録された模擬試験を狂ったように紐解くという戦い方をしました。これらの体験を通じて、これから挑戦する人向けに僭越ながらアドバイスを置いておきます。

1.まずはスクラムから始めよう!

 出題範囲のうち、半分はスクラムと言っても過言ではないので、最初に取り掛かるならスクラムを学ぶことを推奨します。理由としては設問ではスクラムに絡めてPeople/Processを問う問題が占めるため、スクラムの基礎がないと詰んでしまうためです。

 これからスクラム始める方もご安心ください。スクラム初学者でも「SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発」を読めばPMP対策としてはバッチリです(※個人的な感想です)。
 書籍は教科書的な内容とシステム開発をテーマにした漫画で構成されています。スクラム実践時のトラブルシューティングまで丁寧に解説されているので、この本は本当におすすめです。

2.プロセスと成果物をセットで覚える

 「PM教科書 PMP完全攻略テキスト PMBOKガイド第7版対応 改訂版」ではプロセス・マップという各プロセス群(立上~終結)と知識エリアごとに扱うドキュメントやアクションがマトリクスでまとめまっているため、こちらは押さえておくと攻略の糸口になるとと思います。なお、各プロセスの各ドキュメントでは、どんな属性を扱うのか内容と範囲もセットで押さえると尚良いと思います。

また、設問のパターンは以下のような感じだったので、パターン別に対策を取るとよいと思います。

【パターンの一例】

  • プロセス実行後の成果物はどれでしょう系
  • 諸事情でプロセスを遡及した時に影響がある成果物はどれでしょう系
  • AプロセスからBプロセスに推移した時にある情報はどの成果物で管理することになるでしょう系

3.模擬試験を通じてPMIが求めるPM人物像を理解して当日は演じてみよう

PM教科書 PMP完全攻略テキスト PMBOKガイド第7版対応 改訂版」に模擬試験が収録されており大変参考になります。模擬試験を何周かこなすと、問題解決のパターンと求められているPMの人物像がだんだん見えてきます。この人物像を当日憑依させて設問に臨むと応用ができると思います。(※個人的な感想です)

誤解や間違いを恐れず、個人的に感じたPMの人物像を言葉にすると以下のような感じです(笑)。私はこのPMを自分に憑依させてPMPに臨み、合格できました。

  • 誰よりも足を使って上下左右に動いて様々なステークホルダーとコミュニケーションをとり、ハイレベルな問題から個人の問題のような細部までをタイムリーに把握できる人
  • 場当たり的な対応はせず、丁寧な状況把握と定量定性分析を行って、正しい判断をするための準備と対策立案を徹底できる人
  • 全体最適のために適切な管理を実行し、ビジネス価値の最大化をいつも考えてる人
  • 間違っても何が間違いだったのか特定、分析し、遡及して恒久対応ができる人。
     

もし、憑依が苦手だったら、自分の身の回りで上記人物像とマッチする人を思い浮かべて、あの人ならこうゆう時はこう判断するだろう。と考えるでも大丈夫です。大切なのは模範とするPMの軸を作れれば安定攻略できるという点です。ご参考にどうぞ!

今回一か月の詰め込みで正直試験前、試験中、試験終了ボタンを押す直前まで不安でしたが、無事にPMP試験を合格できました。
PMIは詳細なレポートを提供してくれるので、弱点のカテゴリーを強化して次の目標であるIPA秋期PM試験に活かしたいと思います。

次も頑張るぞー!!

以上、「クラウド認定兄さんが語る!PMP合格への戦略と体験談!!(2024年7月版)」でしたーーー!!
これからPMP合格を目指す方の参考になれば幸いです。