現在(8月29日)、ザ・プリンスタワーホテルでJapan Partner Conference 2019が行われております。この記事ではそのイベントで10:00〜12:00まで行われたキーノートについてまとめていこうと思います。
まずは日本マイクロソフト社長の平野氏による2019年度の振り返りと2020年度の戦略方針の説明がありました。
始めに平野氏より、本日付けで日本マイクロソフトから米国本社へ移ること、また、新社長の発表が本日は予定されていない旨の説明がされました(残念)。
次に目を引いた情報は2019年度の振り返りとして発表された昨年度のマイクロソフトの売り上げ。381億ドルで世界最大!
日本マイクロソフトの数値は出なかったものの、まだ日本クラウド市場一位の座は取得できておらず、しかし確実な成長率のもと、現在二番目の大きなシェアを占めているようです。
2020年度は「インテリジェントテクノロジーで日本の社会変革に貢献する」というビジョンを掲げ、お客様のニーズに沿ったサービスの提供やITインフラの最新化という目標と共にIT、クラウド人材の育成も最優先事項として取り組んで行くようです。
当社もcloud.config boot campと呼ばれるIT・クラウド人材の育成サービスを提供しておりますが、2020年度はマイクロソフトとの協力をより一層密にして取り組んで行きたいですね。
平野氏の次のスピーカーは執行役員の高橋氏。「Society 5.0 『超スマート社会』」について。
現代社会でテクノロジーは切っても切り離せない存在です。現時点でもすでにITの知識がないセラーがアプリケーションを導入して現実の現場で使っていく、いわゆるデジタルトランスフォーメーションが進んでいます。
この社会的流れをさらに加速するため、マイクロソフトはインダストリーイノベーションというビジョンを掲げました。
このビジョンを現実のものにするために、マイクロソフトはインダストリーごとに特定の産業に強みを持ったパートナーと新しい関係を構築していこうと決めました。この業種特化マイクロソフトパートナープログラムはMPN for Industryと呼ばれ、共にインダストリーリファレンスアーキテクチャを作っていきます。
インダストリーリファレンスアーキテクチャ:業界標準の非競争領域におけるシステム実装方式やデータ構造などをリファレンス化
高橋美波『society 5.0 “超スマート社会”』
FIXERも金融サービスの領域でのMPN for Industryとしてスライドにロゴが掲載されていました!
この構想の例として、MaaSの領域のパートナーである「MaaS Tech Japan」社長、日高氏がスピーカーとして登場しました。
都心部の公共交通機関の供給が間に合っておらず混雑する問題や、反対に地方の利用者減少によるサービス低下や人材不足などの社会課題を挙げ、MaaSというテクノロジーを使った新しい交通機関の提供について語りました。
二つ目の例として発表されたのはキャッシュレス推進を「Infcurion」。リテールと金融を繋げるIntelligent Bankという次世代銀行を作っています。キャッシュレスを入り口にユーザーの行動データを集めて繋げていき、支払いをより簡単に、シームレスに行おうという構想のようです。
現代社会ではアプリでお店を予約したりしているのだから、同一プラットフォームで支払いまでしてしまえ馬レジを通らなくてもいいではないか、
などの考え方は当社のキャッシュレスサービスにも通じるものがあります(当社はレジを通さず、LINEアプリに事前に登録しておいたカードで自動的に支払いが行われるという新しい形の美容院を作るサポートをしています。詳しくはこちら)。
後半はパネルディスカッションとしてまいくから高橋氏、ソニーからCFOの十時氏、大日本印刷株式会社専務の蟇田氏が「変化を捉えた改革推進と新たな価値創造」というテーマでディスカッションを行いました。
このディスカッションのメインポイントとして、カテゴリーに囚われず、垣根を超えて新しい価値を創造するというテクノロジーが得意な部分の大切さ、共創型のデザインシンキングが変化をもたらす肝であるというメッセージが押し出されていました。
一社でできることは限られているので、パートナーと協力して新しいビジネスの構想を加速させていかなければ日本は世界においていかれる危険性があると十時氏は念を押しました。
ディスカッションパネル後、Microsoft Azureパートナー認定の最高位であるMSPについて説明があり、FIXERが日本企業で二つしかいないMSP取得企業であることが発表されました!
ここで発表があるとは知らなかったので慌てて写真を撮りましたが嬉しい限りですね!
これはもう、2020年度も気合を入れていかなくては!
そして最後にOLYMPUSより「イノベーション」とは何か今一度考えさせられるスピーチがありました。イノベーションのジレンマに負けず、先を見据えながらテクノロジーを使ってイノベーションを推進していこうという理念のもと、AIを活用した医療機器が紹介されました。
テクノロジーの可能性を大きく広げていこうというマイクロソフト、そしてパートナーの熱い思いが熱の波にように会場を飲み込んだ今回のキーノート。
これから始まるセッションやブースも楽しみです!