はじめまして。今年4/1に入社しましたHASHIMOTOと申します。
前職では某旅行会社で店頭スタッフとして働いており、知識0のままデジタル領域に飛び込んできました。
ここからは少しでも私のことについて知ってもらいたいと思い経歴も交え、自己紹介させていただきます。
なぜ旅行業界に?~認知症患者との出会い~
前述したとおり、FIXERに入社する前は某旅行会社で店頭スタッフとしてお客様のご旅行のお手伝いをしておりました。
まずは、なぜ私が旅行業界に入ったのか、お話致します。
少し時間を遡り、大学生の頃になりますが、私は社会系学部で福祉を学んでいました。
そのカリキュラムの中で認知症を患った利用者さんが暮らすグループホームでの実習がありました。
グループホームでは利用者さん毎に個室が設けられており、雰囲気としては病院の個室というより「自宅の自部屋」に近い個室で、毎日そこで寝起きします。
個室内は利用者さんの好きなインテリアが配置されていて、多くの方が家族写真を飾っていました。
どんな写真なのか見せて頂くと・・ご家族と仲良さげに笑顔で写っている旅先での写真が大半でした。
私はそれを見た瞬間、認知症でいずれ忘れ行くかもしれない思い出でも「旅行で作った思い出は永遠なんだな」と感銘を受けたのが始まりです。
たとえ忘れてしまっても、写真として残る思い出。どんな思いでこの写真を選んだのだろう?「この瞬間は忘れたくない!」という思いで飾ったのかも・・。そうではないとしても、こんなに笑顔にできる力が旅行には宿っているんだ。と思ううちに、自然と旅行業界に就職することを目指し行動していました。
後に晴れて旅行業界の一員になった私は丸6年、店頭スタッフとして日々お客様のご旅行の相談を承りました。
ご要望は十人十色。より良い思い出作りのために、たとえ出来ないことでもできる限りお力になりたい!をモットーにお手配・ご相談業務に励んでまいりました。
デジタル領域の可能性に気付く
旅行業にも慣れてきた4年目の時の事。
ある研修で課された「新しい事業を考える」課題に取り組んでいた私は、デジタル領域の可能性について気付くことになります。
課題に考えを巡らせていた時、ふと大学生時代の福祉実習で行った特別養護老人ホームでの出来事を思い出しました。
実習先の特別養護老人ホームでは常にすべての出入口が施錠されていました。認知症を患った利用者さんが施設の外に出ないよう安全を考慮しての事です。しかしそうとは言え、私にはどこか閉鎖的な空間なように思え、実際に「帰りたい。」と不安気に心中を吐露する利用者さんもいらっしゃいました。そのような事実もあり、施設での生活がストレスになっているのでは?と感じずっと心の中に閉まっていた出来事です。
それをどうにかならないか・・思いついたのがバーチャルリアリティー旅行です。
もう既に行っている分野ではありますが、それを特別養護老人ホームのような福祉施設内で実施する。そうすることで閉鎖的な空間を一時的にでも、開放的にできストレス軽減に繋がるのではないか。さらに旅行だけではなく、バーチャル上で自宅や生まれ故郷にも帰ることができるため心理的にも何かしら効果があるのではないか。
こうして私は初めてデジタル領域の可能性に気付きました。
これからの展望~思い出の旅行の再現~
デジタル領域が進歩し、バーチャルリアリティー旅行が身近なものになり始めた今日ですが、私にはそれ以上に実現させたいことがあります。
それは福祉施設利用者さんに向けた「思い出の旅行の再現」です。
旅行の行き先を再現するのではなく、「誰と」行った旅行かまで再現できれば、心理的な効果をより得られるのではないかと思います。
最愛のご主人を亡くし、施設で暮らすおばあちゃんがベッドの上でVRゴーグルをつけて見えた景色は、50年前に新婚旅行で行ったハワイの景色。ふと隣に視線をやると先立たれたご主人が立っていたら・・。AI技術でもう一度会話できたら・・。おばあちゃんはどう思うでしょうか。
先立たれた配偶者や両親、友人など・・利用者にとって大切な人をバーチャル上で再現できれば、「もう一度あの人と旅行したい」という気持ちにも寄り添うことができると思います。
バーチャルリアリティー旅行は、訳あって旅行に行くことができない方にとっては、より人生を豊かにさせてくれるツールの一つであると私は信じています。
最後に
私はご縁あってFIXERに入社し、前述したようなデジタルと旅行が融合するとどんな化学反応が起こるのか、間近で見ることができる日を楽しみに、日々デジタルについて勉強中です。
知識0からの取り組みになるため、茨の道であることは言うまでもありません。前職での「より良い思い出作りのために、たとえ出来ないことでもできる限りお力になりたい!」というモットーから、「デジタルの力でより多くの方に旅行をする喜びや豊かさを味わって頂きたい!」というモットーにシフトチェンジし、一歩ずつ力をつけていけるよう邁進したいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします!