文系エンジニアから文系就活生へ
2022-12-16
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―― 口角は常に上げる、メモは一言一句漏らさずとる、それから、、、――

就活セミナーで講師が言っていたことを頭の中で唱えながらオンライン説明会開始の10分前からパソコンの前で姿勢よく待つ。

説明会が始まった。

他の参加者を見ると、誰一人としてスーツを着ているひとなどいなかった。

自分一人を除いて。

無愛想な顔で人事の方が話しているのを聞いている。

とてもじゃないが印象がいいようには見えない。

質問タイムが始まった。

一斉にその人たちから聞いたこともない技術用語を交えた質問が人事の人に放たれる。

自分が用意していた質問が陳腐に思えてきた。

この場では聞くのをやめとこう、次の機会に質問しよう。

事前に思い描いていた光景は見る影もなく、記憶も朧気なまま説明会が終わった。

暗い画面を映すパソコンを目の前に、静かに下を見つめたまま鎮座していた。

    行澤 拓『こんなはずじゃなかった』実録, 2020年

今から2年前の12月、大学3年生だった僕ようやく就活を始めたくらいの時期。

サマーインターンシップに参加し、すでに内定がいくつもあるなんて人がちらほらでてくる時期。

自己分析や業界研究をしながら自分の将来像を思い描き、胸を躍らせる、もしくは絶望に打ちひしがれる時期。

エンジニアになってみたいけど、なかなか踏み出せず、諦めムードの人へ、

案外やっていけるよ

ということで今回は実際に文系出身の人間がFIXERで8カ月エンジニアとして働いてみて感じること、今の就活生に言いたいことを述べていこうと思います。

一人でも多くの人に届き活力となればと思います。

この8カ月なにやってた?

簡潔に入社してからこれまでどんなことをしていたのか紹介しようと思います。

一言でいうとインフラエンジニアとして活動しております。

AWSをメインに、IaCと呼ばれる中の一つAWS CDKの開発や、要件定義、設計など上流工程に携わったりなんかもしています。

正直こんなに自分にバッターボックスが回ってくるとはという感じではありますが、何とか食らいつきながらしがみつきながらやっております。

ですのであまりコードを書く機会はそこまで多いほうではありませんが、前述したAWS CDK開発ではTypeScriptを使って、ネットワークやサーバーといったインフラ(基盤)をコードに興す業務を行っております。

あと個人的には今年資格勉強に力も入れました。入社してからとった資格は4つ。

Microsoft社が提供するクラウドコンピューティングサービスであるAzureの

 AZ-900

 AZ-104

 AZ-305

3つを取得しました。過去記事でAz-104をとったときの勉強方法などを書いた記事を書いておりますのでそちらを参照してみてください。

あとはいま実際に業務で使ってるAmazonが提供するクラウドコンピューティングサービスであるAWSの資格

 SAA

を取得しました。いまその一つ上のSAPの勉強をしていたりしていなかったり、、、

というような感じで自分が入社前に思い描いていたより、自分でもやれてる感が実感できます。

いけるぜ

序盤が最大の難壁

 どうやらエンジニアの需要はどんどん上がっていくらしい。お給料もどうやら高い。よし、エンジニアになってみようと思った人、

"エンジニア とは" とりあえずGoogle先生に聞いてみる。 なるほどねなんかエンジニアにも色々種類があるらしい。

エンジニアといえばプログラミング?これを機にちょっと勉強してみよう。

プログラミングを学べるサイトや、そのほかの技術系のサイトを見てみる。たくさん情報がある、カタカナ多め、何を言ってるかわからない。

そして思う、どこから学んでいいのかわからない、、なにをしていいかわからない。

いや、やっぱりエンジニアはやめておこう。自分にはできなさそうだ。自暴自棄に陥り、自分に自信を失ってしまう。

これに対する一番の勧めは周りをかためること

まずは環境に入っちゃうのが一番、一人だとなかなか難しい、すでに知ってる人のお知恵を授かろう。

エンジニアの環境に潜って約8ヶ月、未だに'ああ、あの時わからなかったあの用語はこういう意味だったのか' という経験がよくあります。

自分がちょっと成長できた気がしますね。

習うより慣れろ

IT業界に入って思ったのはIT業界特有の考え方みたいなものがあり、今までITに触れてこなかった人からすると少し抵抗があるのかなと思っています。
中でも個人的に印象強いものとして厳密性、細分化の考え方、文化がある業界だと思っています。

確かにプログラミングをするにも、厳密にプログラムを書かないと、正常に動作をしてくれません。

また厳密に書いたつもりでも中々うまくプログラムが動いてくれないときに、どこに原因があるのか事象を切り分けしながら試しては直してを繰り返すような作業がよくあります。

仕事を振り分ける際も、大きい仕事を小さく分けながら、なるべく1つ1つの作業を具体的に細かくわけることで、作業分担や今後の見通しを立てやすくする文化が根付いているように感じました。

上記の考え方を至極当然のように行っているので、そういった考え方に触れてこなかった人にとっては序盤は苦労するかもしれません。

僕は元文学部なので、こういう業界特有の文化、思想をおしゃれにレトリックと呼んでいますが、

どの業界においても、それぞれの業界特有のレトリックに慣れるには少し時間がかかりますよね。中でもIT業界は他の業界に比べて少し特異なのかなと思いました。
 

今からでも全敗はしない

どうせ今から始めても昔からエンジニアに人には勝てないんでしょ。。

まぁたしかに。歴が長い人の方がたくさん知識があるし、エラーが出たときの原因のあたりのつけ方の精度がいいなと常々思います。

ただ前述したように初心者がどこから学んでいいのか分からなくなるほど、学ぶことは多いし、それは日々更新されているというのは経験者も同じ。どんなにすごい人がいてもすべてを網羅するのは無理といっても過言ではないほどIT業界の範囲は広大且つ今尚広がり続けています。

よって、0から始めても、ある特定の分野で、ある程度の知識を得ることができた場合、その分野だけでもすごい人に勝てるかもということで今から始めても全てにおいて負けるということはないと個人的に思ってるので、

今から始めても、、、と思ってる方はもったいない、飛び込んでみましょう。

文系就活生へ

文系の人間であれば就活の時に一度は思う、

嗚呼、自分も理系の人間だったらもっと楽にことが運んだんだろうなと、  

嗚呼、もっと早くからプログラミングの勉強をしていればなと、

いいやまだいける、前述したように文系出身ならではの戦い方もあるし、一度環境に飛び込んでみましょう。

その上で自分がやってて楽しいと思えるような、わくわくできるものをもっと見つけましょう。

というわけでどこかで一緒に働けることを楽しみにしています。

ではまた。