はじめに
こんにちは、2023年入社の奥薗です。
今回のブログでは、自分が学生時代に夢中になったバックギャモンというボードゲームについて書いていきます。
せっかくのTechBlogということでバックギャモンの細かなルールやコツといった面よりも「バックギャモンとコンピュータ」というテーマで書いていこうと思います。
バックギャモンのおおまかなルール
バックギャモンは西洋すごろくとも呼ばれる紀元前から遊ばれている歴史あるボードゲームです。
簡単なルールとしては、一対一で戦って、盤面に置かれた15個の駒を2つのサイコロの出目に従って進ませて全てゴールさせることが目標になっています。
相手の駒がある場所に自分の駒を動かして相手の駒を踏んでスタートに戻したり、自分の駒を重ねて置いて踏まれないようにすることで相手の駒の動きを邪魔する壁にするなどの自分の駒を使って相手を邪魔できる所が面白さのポイントです。
今回はバックギャモンとコンピュータの関係がメインの話題になるのであまりバックギャモンのルールは関係ありませんが、簡単に遊べるとても面白いゲームです!
無料の対戦アプリも多いので興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。
バックギャモンとコンピュータ、これからのAIとの関わり方
最近はAI技術の発展によって、様々なボードゲームでコンピュータがプロと互角やそれ以上の実力を身に着けたことで、人間同士の試合でもAIが活用されるようになっています。
例えば将棋では、プロの試合の中継で現在の盤面はどちらが有利なのかをAIが評価した評価値が表示されているほか、スマホ向けのアプリでもAIによる試合の分析が可能なものがあります。
バックギャモンでも同様に解析を行うAIがありますが、このゲームはプレイヤーが多く、ルールもチェスや将棋、囲碁と比べると簡単なのでコンピュータによる研究が非常に進んでいます。
バックギャモンAIの強さは人間を圧倒的に上回っているため、バックギャモンの強さはどれだけAIと同じ判断ができるかどうかで決まると言っても過言ではありません。
実際にバックギャモンの解析アプリケーションでは、自分の判断がどれほどAIと遠いかを計算してくれて、その数字が強さの指標になっています。
もちろん、バックギャモンはサイコロを使うゲームなので運が良ければ自分より強い相手にも勝てることがあります。
ですが、バックギャモンのオンライン対戦サイトのBackgammon Galaxyというサイトでは、なんと対戦相手に勝ったとしてもAIに相手よりも悪い手を打っていると判定されるとレートが増えない(勝ち判定にならない)ようになっています。
もし友達と麻雀とかウノなんかをやっていて「ゲームではあなたの勝ちだけど、それは運がいいだけだからこっちの上手い人の勝ち」なんて判定をしたら間違いなく喧嘩になるでしょうし、すごいルールです。
このルールはちょっとやりすぎな気もしますが、バックギャモンの「人間よりも優れたAIに人間がどれだけ近づけるか」という考え方はこれからのAIの発展を考えると今後様々な分野に広まっていくような気がしませんか?
おわりに
「AIが人間の仕事を奪う」というフレーズはここ数年で頻繁に聞くフレーズの1つになりました。
ですが、バックギャモンプレイヤーとAIの関わり方を見ると「AIが人間に仕事を教える」未来も考えられるのではないでしょうか。
このブログを見てバックギャモンに興味を持ったり、AIをどう活用するかの想像が膨らんだ人がいると嬉しいです。