初めまして!23年度新卒入社の髙屋廉と申します。
今回は私が5歳から続けている将棋について、その魅力とAIとの関係について執筆させていただきます!
将棋の魅力
将棋の個人的な一番の魅力は終わり方にあると思っています。皆さんは将棋は先に相手の王様を取ったら勝ちだと思っていませんか?実は少し違います。このまま続ければ自分の王様が先に取られると悟って「負けました」と言って頭を下げたら負けなんです。
この将棋を一度やってみてください。日常生活でここまでの屈辱を味わうことは中々出来ません。悔しくて悔しくて、次は絶対に勝つと意気込んで必死に勉強します。沼ですね。
そして将棋に限ったことではないですが、物事に真剣に取り組めば取り組むほど負けた時の悔しさは大きくなります。特に将棋は1対1で運要素がかなり小さい平等なゲームなので自分の心の中で一切の言い訳が出来ません。実力が相手の方が上だったことを目の前で宣言するのです。唇を噛みしめながら「負けました」と。底なし沼ですね。
プロ棋士ってなに?
現在、日本にはプロ棋士という職業があります。プロ棋士になる方法についてはまた違う記事で熱く語りたいなと思うので説明は省きますが、将棋人口が500万人以上と言われている中で1年で4人しか新しくプロになることが出来ません。
つまり、将棋がめちゃくちゃ強い人達の集まりってことです。
小さいころから将棋を始めた人は誰もが1度は憧れる職業ではないでしょうか。野球少年がプロ野球選手に憧れるのと一緒です。
何故AIに奪われない仕事なのか
将来人の仕事がどんどん自動化されてAIに置き換えられてしまうといった話を最近よく聞きますよね。でも、プロ棋士はこれからもAIに代替出来ない仕事だと自信を持って言えます。もうAIが人間より遥かに強くなっているからです。
そうなんです。将棋ソフトの研究は30年以上の歴史がありますが、テクノロジーの進歩と同様に恐ろしいスピードで成長し2017年には当時の人類代表に勝ってしまいました。それからもコンピュータは計算処理速度が大きくなればなるほど強くなるので、現在ではトッププロが何百回戦っても一度も勝てないレベルに到達しています。
しかし、プロの勝負を見たいと思うファンは減っていません。むしろ「見る将」という言葉が流行になる等、普段将棋をしなくても見るのが好きといった人達が増えています。
つまり、ファンはただレベルの高い将棋が見たいだけなのではなく、人同士の真剣勝負とそこから生まれる物語に魅かれているんですね。誰よりも頑張ってきた人が死力を尽くした後の「負けました」は残酷な芸術です。
テクノロジーの進歩が自分の将来にどのように影響するのか想像することは難しく、漠然と不安を抱えてしまったりすることがありますが、魅力的な人に需要が無くなることは今後も無いと思います。私達がそうあるために日々努力を惜しまず生きていたいですね。