技育展優秀賞受賞者が綴る課題の見つけ方2選
2023-04-10
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課題解決をするにあたって、課題を発見することに苦労した経験はないでしょうか。

課題解決をする場面は数多くあります。例えば、個人でアプリを開発するとき、大学で研究をするときや会社で新規事業を創出するときです。そのとき課題を見つけるのが難しいと感じることがあるかもしれません。

今後このような問題に遭遇しないように課題を見つけるための方法を2つ紹介したいと思います。ただし、発見した課題に対してのブラッシュアップ作業(例えばターゲット設定など)は一切考慮しないものとします。ただ課題を発見する方法だけについて書きます。

紹介が遅れました。23年度新卒でFIXERに入社しました中島 悠太(なかしま ゆうた)です。タイトルに記載している技育展やその結果に関しては以下の通りになります。

技育展の概要:技育展2022 アウトプットを「展示」する学生向けテックカンファレンス「技育展」 (supporterz.jp)

成果(テーマ:開発経験1年未満 において LINUCL という作品を創りました)技育展2022 特設展示ページ (supporterz.jp)

では、本題に入ります。


課題とは


課題とは、Weblio辞書によれば
 

課題とは、解決するべき問題のこと。対処が必要な事柄であり、それへの対処を任務として負わされているような問題のこと。つまり、いわゆる「問題」のうち「対処する」「解決する」といった行動に重点が置かれている問題を指し示す表現。「課題」は、対応や解決が必要な困難であり障壁であり、しかも無視したり回避したりする余地のない事柄(なんとかしないといけない事柄)というニュアンスを含む。
www.weblio.jp/content/%E8%AA%B2%E9%A1%8C

これを踏まえたうえで、本記事で私が考える課題とは以下のようなものとします。

「自身の経験・体験から感じた違和感や科学的な根拠に支持された仮説」

では、これを踏まえたうえで課題の見つけ方2選に移ります。

パターン1 「実体験」から課題を見つける

実体験から見つける課題

パターン1で見つける課題は、自身の経験・体験から感じた違和感と同義です。
普段の生活をしている中で、ふとしたときに感じた違和感は大抵の人が同様な違和感を感じている可能性が高く、これは解決するべき問題である可能性が高いです。そのため、この「違和感」は「課題」に該当します。

パターン1では実際の経験・体験から感じることが可能なため、のちに紹介するパターン2と比べて課題を発見することが容易です。

課題の見つけ方


実体験から課題を見つけるためには、日常生活には違和感があるという意識を働かせることが重要です。この意識を働かせることで、日常生活のふとした瞬間、あるいは日常生活を振り返ることで違和感を感じることができます。この「違和感」こそまさに「課題」なのです。

具体例

課題を発見する流れについて、実際に具体例を挙げて考えます。場面を想像して読んでみてください。
 
あなたは家具の購入を検討しています。この場面においてあなたが都会に住んでいる場合と田舎に住んでいる場合を想像してみてください。この場合に想定される差異(違和感)はないですか?少し考えてみてください。
 
(想定される差異の例)
 前者では、家具を購入をする前に交通の便に困ることは少なく比較的容易に実店舗で実物を手に取り目で確認したのちに購入することが可能であると考えられます。一方、後者では、交通の便が良くない場合が多く、実店舗で実際に手に取り目で確認して購入することが比較的困難であることが考えられます。
 
違和感に対して意識をしていたあなたはいくつかの差異(違和感)に気づくことができたかもしれません。
前者では確かな情報をもとに購入するかどうかを十分に検討することができるが、後者では確かな情報をもとに購入するかどうかを十分に検討することが前者と比べて困難である、もしくは不可能な場合があります。
この小さな差こそがまさしく「違和感」であり「課題」です。

パターン2 「仮説検証」から課題を見つける

仮説検証から見つける課題

パターン2で見つける課題は科学的な根拠に支持された仮説と同義です。

科学的な根拠に支持された仮説は客観的に解決すべき問題であると考えられるため、この「仮説」はまさしく「課題」に該当します。

パターン1に比べて、パターン2の方法で課題を見つけることは少し難しく感じるかもしれません。
難しいと感じる理由は3つあります。
一つ目の理由は、経験・体験は感じることが可能であることに対して仮説検証では考える必要があるからです。
二つ目の理由は、仮説を立てる必要があるためです。
三つ目の理由は、仮説を検証する必要があるためです。

課題の見つけ方

課題を見つけるためには

  1. 仮説を立てる
  2. 検証する

といったフローになります。

このフローを通して、立てた仮説が科学的根拠に支持されることによって課題になります。

それぞれについて考えていきます。

仮説を立てる

課題のもとになる仮説を立てる必要があります。この仮説が科学的根拠に支持されることによって課題になります。

ただし、仮説をたてるためには必要なものがあります。それは批判的思考(クリティカルシンキング)です。

クリティカルシンキング(批判的思考)とは、ある考えについて前提となる事実を明らかにしながら、多角的・論理的に考える思考法を意味します。

クリティカルシンキング(批判的思考)とは? (sint.co.jp)

嚙み砕いていうと、根拠のないものに対して「それホンマ?」と考えることです。

この思考を持つことで、様々なものに対して仮説を立てることができるようになります。

検証する

前項で得られた仮説はまだ、主観的で科学的根拠のない疑いでしかありません。そのため、この疑いが客観的に評価されるために科学的根拠を探して、仮説を支持する必要があります。

仮説検証の例として、統計的調査や科学的実験があります。

具体例

課題を発見する流れについて、具体例を挙げて考えます。批判的な視点を持って読んでみてください。
 
あなたはマーケティングコンペティションに参加しています。テーマはCMの出向戦略を提案することです。そこでこのような提案資料を見つけました。
 
「○○商品のCMは広告効果(消費者を購買行動までつなげる効果)が低いと感じます(主観)。そのため、○○商品のCMに対して××という出向戦略をとります。」
 
...
 
批判的思考で読んでいたあなたは気づいたかもしれません。「広告効果低い、それホンマ?」と。
 
これにより「広告効果低いと言っているが実際は低くないのではないか」という仮説を立てることができます。
 
次に、この仮説が科学的に正しいのか検証します。ここではDID推定などをすることが一般的ですがその内容は割愛します。今回は検証の結果仮説が正しいと明らかになったとします。
 
以上の結果から仮説が科学的に支持された状態になります。そうです。これが「課題」です。
 

それぞれのパターン比較

それぞれのパターンを比較して、相違点を確認すると以下のようなります。
 「実体験」から課題を見つける「仮説検証」で課題を見つける
課題を見つけるとき違和感を感じる仮説を考える
必要なもの日常の違和感に対する意識批判的な視点、検証する力
難易度
具体的に起こりうる可能性が高い場面アプリの個人開発研究、新規事業開発
 

まとめ

課題を見つける方法を2つ書きました。上記の方法で課題を考えれば、課題を見つけることができない状況に陥ることはないかと思います。
また、これらのサイクルを回すことで課題設計能力が向上し、より複雑な課題設計もすることができると考えています。
 
また、課題を見つける力は今後さらに必要であると感じています(課題解決能力の一部であるため)。そのため、上述した2つの方法を踏まえたうえで十分な課題を設定できるようになりたいと思います。
 
p.s. 当たり前と感じていたことを言語化してまとめるのって難しい…