―――――はじめに―――――
株式会社FIXER採用担当の花田です。
FIXERではこの夏、全国から約70名の学生が参加する2週間のサマーインターンシップを開催しました。
全14チームに分かれ企画~成果発表を経験し、最終日にはチーム毎に取り組みの様子をブログに書いていただきましたので、その内容を代筆いたしました。
以下内容がインターン生によるチームブログになりますのでご覧ください。
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こんにちは!テクノロジーウィザーズGです。
メンバーは8/21~9/1に行われたインターンシップに参加した内の5人です。
チーム名の由来は生成AI「GaiXer」に案を出してもらった名前から一番ダサい名前を取った、というものです。
今回はそのインターンシップについて書いていこうと思います。
アイスブレイク
顔も名前も知らない初対面の方ばかりのチームで初めに行われたのは”アイスブレイク”でした。
アイスブレイクとは、お互いがどんな人物か分からず、雰囲気が堅くなってしまうところを短い雑談やゲームを行うことで緊張をほぐすことです。
初対面の人だけで用いられることもなく、場の雰囲気を和ませて発言しやすい空気を作りたい時などに用いられます。
今回のインターンシップのアイスブレイクでは、自己紹介カードを作成し、その自己紹介カードをチームメンバーに渡し、他人が書いた自己紹介カードを用いて他人を紹介する”他己紹介”を行いました。
他己紹介では、地域は違うけれど同じ高専の方や大学、専門学校に通っている方や年齢が違う方など様々な方がいることがわかりました。
初めは緊張していたけれど、次第に緊張はほぐれ、チームメンバーとコミュニケーションを取ることができました。
アイスブレイクは、チーム開発においてとても重要な時間であることがわかりました。
研修について
企画をする前段階として研修があり、GaiXer やM365についての説明がありました。その一部を紹介できればと思います。
初めに、"GaiXer"について紹介しようと思います。
GaiXerは機密性が高いため、個人情報を学習して他の人に見られてしまう危険性がありません。
また、bingとGaiXerを同時に利用する機能もありその機能を使うと学習できていない部分を補えることや、学習セットという機能を用いると精度の高い出力結果を出せるようになることがわかりました。
そして、良い出力結果を得るためにはプロンプトに命令や制約条件、内容を分けて入力する必要があることがわかりました。
次に、M365のアプリで便利だと感じたものを、共有したいと思います。それは "Whiteboard"というアプリです。
Whiteboard ではチームメンバーと共有して作業を進めることができ、アイデアを書いたメモを貼ったり、メモを移動させたりすることができます。案出しもしやすく、視覚で分かりやすいためチーム開発ではよく使用していました。
企画について
我々の企画は「教授の代わりに授業内容を作る」というものでした。
一見無謀そうなこの企画になった背景をご紹介します。
まず我々はたくさんのアイデアを出し、それらを
- 用事があるときに先生の居場所を特定するツール
- 就職などに使えるメールテンプレートを作成するツール
- 食堂の混雑を解消するツール
- 歪な時間割をなくすための時間割自動生成ツール
- 効率的なタスク振りをしてくれるツール
の5つに絞りました。
これらを解決するツールを簡単に作り、そのなかから実現できそうなものを選ぶことになりました。そして、この中から「食堂の混雑を解消するツール」を作ろうと決まり作成に取り掛かりました。
一旦はこのツールは完成しました。しかし、解決してもこのツールはお昼の時間という限られた時間に、食堂という限られた範囲でしか効果を発揮しない。
これは学校を変えるにはあまりに小さすぎる。そこで私たちは解決しようとしている問題が小さすぎるのではないか。
規模を大きくしようということで企画が白紙に戻しました。
また振り出しに戻ったということで私たちはいいアイデアを考え始めました。
授業の時間割が歪なのはなぜか?教授の用事があるから?教授の用事をなくせばいい?
いや、いっそのこと教授が必要ないように代わりに授業をしてくれるツールがいればいい!
というようにこの企画が決まりました。
制作について
この企画は授業の流れを一通り行うということでかなり大変でした。なかでも大変だったことが2つあります
1つ目がどうやって正しい内容を出力させるのか?授業を行うのだから情報が正しくなくては困る。これはすぐ解決しました。
教科書をtxtファイル化させ、学習セットに入れる。これで正しい内容を出力してくれます。
2つ目が授業形式についてです。企画目的がひっくりかえってしまう内容にはなるが、「授業で合成音声は学生の授業の質においてマイナスなのでは?」「読み上げたりしてもらうのにはやはり教授が必要になってくるのではないか」ということで
ここで企画内容は「教授の代わりに授業をしてくれるツール」から「教授の代わりに授業内容を作ってくれるツール」と少し変わりました。
さらにこれは実用的なレベルまでこぎつけることはできなかったのですが、紹介したいものがあります。それはPowerPointの自動生成機能です。
これを実現するのはかなりの難点がありました。
・1つがPythonのコードによってスライドを作成させるため少なからずPythonの知識が必要であること。
・2つが見やすいスライドではないこと。
1つ目は多忙な教授にとって、新しくプログラム言語を学ぶのはとてもではないですが厳しいでしょう。
2つ目が改行などを自動でしてくれないため、そのままでは見にくいため手動で調整する必要がありました。
このことからPowerPoint機能の搭載を断念しました。
以上のようにこの企画は完成しました。
プレゼンについて
プレゼン資料作成で気を付けたことは、1ページの情報量をできるだけ少なくし、読み手が直感的に内容を理解できるような資料の作成を心掛けました。具体例としては、[ 図や表を用いて文字数を少なくする」や文字を書くときに「すべて書くのではなく要点だけざっくりと書き、言葉でその不足分を説明する」といった手法をとりました(図1)。
図1 プレゼン資料一例
プレゼン本番で気を付けたことは、オンラインで参加されていた方もいたので、「こちらの図」といった曖昧な表現ではなく、「右図」や「以下の図」といったようなはっきりとした表現を用いるという点に気を付けました。
プレゼン本番の自己評価としましては、少し早口になってしまったり、詰まってしまったりすることはありましたが、自分たちが伝えたいことはしっかりと伝えることができたので、90点とさせていただきます。
「レトロスペクティブ」で得た気付き
プレゼンも無事終了し、最後はレトロスペクティブを行いました。
「レトロスペクティブ」とは、企画の良かった点や改善点や洗い出し、今後につなげていくための振り返りを行うものです。まずは良かった点や改善点をとにかく見つけ出し、なぜそうなったのかをひたすら考えていきます。なぜなぜと連想ゲームを繰り返し、最終的に出た「なぜ」が真の原因となります。
「企画が無事終了したのならいいじゃないか」と考えてしまいそうになりますが、振り返りを行うことは大きな意味があります。
チーム全体で企画の振り返りを行うことで、新たな気付きを得られたり、今後の反省に生かしたりすることができるため、とても有意義な時間になりました。
私たちは「無茶はせずに、実現可能な範囲を広げていく」「忙しそうでも聞いてみる」「初めのうちにアイデアを固めておく」といった真の原因にうち当たりました。これらは作業中には気付くことがなく、レトロスペクティブを行ったことで得られた新たな「気付き」でした。
インターンシップが終わればそれぞれの学校に戻る私たちですが、インターンシップで得た気づきを活かして、それぞれの今後の学校生活、社会生活につなげていきたいです。
チームメンバーの感想
石田
株式会社FIXERのインターンシップに参加して、WEBサイトやホームページだけでは分からなかった会社の雰囲気を知ることができました。また、初めて出会った方々とチームを組み企画を立て、開発をすることにより、自分の技術力やコミュニケーション能力などを向上させることができ、実際に成果の発表もすることにより、自分たちが働いているという実感がわきました。
山本
生成AIに興味があり約2週間のインターンシップに参加させていただきました。ITの知識が余り無い状態で参加するのは少し不安だったのですが、チームが相談しやすい環境だったため楽しく企画や開発をすることができました。インターンに参加する前はITの仕事について文字では理解していても実際どういった仕事をしているのかがよく分かっていなかったのですが、インターンで企画などを経験して実際に働くといったイメージが分かりとても良い経験になったと思います。
清水
私にとっては人生初めてのインターンシップでした。今まで学校で学んできたC言語などが通用するのかと少し緊張していたのですが、FIXERでの実習内容は全く違ったものであり「こんな仕事、こんな世界があるのか」と私にとっては衝撃を感じました。私たちのグループではプログラミング言語を全く使わず、AIにどれだけ欲しい情報を答えさせるかというもので、これが非常に難しかったです。私がイメージしていた「IT系の仕事」とは少し違い視野が広がったため、とても貴重な経験ができたと思います。
辻本
今回の株式会社FIXERの夏季インターンシップでは、生成AIについて詳しいことを勉強したいなという気持ちや、実務を経験することで学校の授業や自身で学習してきたことがどれだけ社会に通用するのかなどを進路選択に役立てたいという思いから参加させていただきました。生成AI活用講義では、より良いプロンプトを書くためにはどうすれば良いのかを学びました。求めている回答を生成AIに出力させるために入力を考えるということはとても難しく、やりがいがありました。生成AIはこれからの社会で活躍し続けるものであると考えているので、今回の夏季インターンシップに参加できたことはとても良かったと感じています。
森
今回の二週間のインターンシップには、自分の目指してきたIT系企業は実際どのような場所なのか?確かめるために参加させていただきました。今回のインターンシップの最終的な目標は「生成AIを用いてのツール企画制作からの発表して反省」という基本的な流れをするということでした。生成AIを使用したことはあっても本格的にプロンプトを書くということはしたことがなかったので新鮮で面白かったです。企画でも自分で問題を考えてそれを解決するということは、学校でもしたことはなかったのでこの流れの進め方はとても勉強になり、このインターンに参加して良かったと感じました。