UE5で学校をメタバース化したかった
2024-04-05
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皆さん、初めまして!2024年度新卒社員の福山です。

今回は、簡単な自己紹介と高専在学時に行っていた研究についてご紹介していきます。

初めてのブログ執筆で緊張していますが、どうか温かい目で見て頂けると幸いです。

UE5って何?学校をメタバース化ってどういうこと?

こう思っている方々も多々いると思います。このブログで、少しでもUE5というソフトに興味を持って頂けたら嬉しい限りです。

「メタバース化”したかった"」ってどういうことなのか?それはこのブログを読んでいればわかると思います…。

自己紹介

私の基本情報はこちら。

  • 千葉県出身
  • 高専ロボコンを経験 (全国大会出場ならず…)
  • C言語でプログラミングをしていた
  • 犬派
  • カービィがめっちゃ好き

高専ロボコンでは制御班になり、ロボットのプログラミングを行っていました。

そもそも、UE5って?

UE5とはUnreal Engine 5の略称で、Epic Games社が開発したゲームエンジン、つまりゲームを作るためのソフトです。

ドラゴンクエストⅪやフォートナイトなどのゲームがUE5で作成されています。

C++言語に対応していますが、ブループリントと呼ばれるノードベースのインターフェースを用いることで、プログラミング技術がなくても高品質なゲームを製作することができます。

…ゲームエンジンって聞くと、Unityが先に思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

UE5はUnityに次ぐ2番目のシェア数を誇るゲームエンジンであり、Unityの方がよりメジャーです。…が!実はUE5もUnityに劣らない性能を持っています。

それはグラフィックです。

リアルな煙、火、爆発などのエフェクトを作成したり、より細かなモデルや地形を表現することができます。

これにより、より現実のものに近いグラフィックのゲームを作成することができるのです。

一言で言うと、すごくグラフィックが綺麗なゲームエンジンなのです。

メタバースって?

次に、メタバースについて簡単に説明させていただきます。

と言っても、こちらは聞いたことある人も少なからずいるのではないでしょうか。

Wikipediaで調べてみると…

日本にあっては主にバーチャル空間の一種で、企業および2021年以降に参入した商業空間をそう呼んでいる。将来インターネット環境が到達するであろう概念で、利用者はオンライン上に構築された3次元コンピュータグラフィックスの仮想空間に世界中から思い思いのアバターと呼ばれる自分の分身で参加し、相互に意思疎通しながら買い物や商品の制作・販売といった経済活動を行なったり、そこをもう1つの「現実」として新たな生活を送ったりすることが想定されている[2]

メタバース - Wikipedia

つまり、インターネット上でアバターとして動き回ったり、他アバターと交流したり、買い物などができるバーチャル空間をメタバースと言います。

…しかし、具体的な定義は未だ定まっていません。なのでこれが正しい定義だ!とは言い切れません。

要はバーチャル空間上で現実のように買い物をしたり他の人と交流したりすることができる!ということです。

研究内容について

では、長い長い前置きと事前知識を終えて。私が高専在学時に行っていた研究を紹介します。

私が行っていたのは「UE5を用いたバーチャル空間の製作とメタバース化」です。

バーチャル空間上に学校を作って、それをメタバース化しよう!というものです。

メタバース化に伴い何をUE5で追加したのか。それは一つのバーチャル空間に複数人が入れるマルチプレイ機能です。

UE5でのマルチプレイの実装には、2つの方法があります。

プレイヤー1人のパソコンを用いてサーバーを立てるListern Server、プレイヤーではなくサーバー専用のマシンでサーバーを立てるDedicated Serverです。

Listen Serverは実装が簡単なためテストプレイ等には向いていますが、プレイヤー1人がゲームとサーバーを同時に動かすため動作が重くなり、大人数でのマルチプレイには向きません。

Dedicated Serverはプレイヤーとサーバーを別々にできるため動作は軽くなりますが、実装に手間がかかります。GitHubやVisual Studioが必要になります。

実装が簡単だけど動作が重いのがListen Server、実装が大変だけど動作が軽いのがDedicated Serverと思っていただければOKです。

今回、学校のモデルのデータサイズがとても大きかったので、私はDedicated Serverを使用しました。

実装した結果がこちらです。静止しているのでわかりにくいですが、4人で同時にバーチャル空間に入った時の画像です。

マルチプレイ機能に加えて、エモート機能も追加してみました。

画像だとものすごくわかりにくいですが、無事、メタバース化のためのシステムを作ることができました!

え、学校のモデルが見当たらない?

…そうです。システムは完成したのですが、学校のモデルの設置が間に合わなかったのです。

当時、「学校をバーチャル空間上に作っているデータ」と「メタバース化実装のシステムを作っているデータ」を分けていたのです。

そしてメタバース化実装のシステムができあがってから、「メタバース化実装のシステムを作っているデータ」に学校のモデルを追加して完成させようと考えていたのですが…

学校のモデルのデータが重い!インポートにものすごく時間がかかる!何故かエラーが出る!

問題点が多数発生しました…。

時間をかければ解決できたのかもしれませんが、メタバース化のシステムが完成したのは5年時の1月

卒論提出ギリギリまで解決方法を探したのですが、時間が全く足らず、間に合いませんでした…。

ちなみになぜ間に合わなかったのかと言うと、計画を全く立てていなかったからです。

この時期にこれを終わらせる、この時期にこれを進める、などといった計画を全く立てていなかったのです…これでは当然間に合いませんね。

…私は卒業研究でUE5やメタバース化などの知識を学ぶことができましたが、何より計画性の大事さを思い知らされました。

FIXERではこの経験を活かし、しっかり計画性を持って業務に取り組む、ということを意識するつもりです。

まとめ

今回は、簡単な自己紹介と卒業研究で学んだことをご紹介させていただきました。

後半はほぼ自分への戒めのようになってしまいましたが…この記事で少しでもUE5に興味を持って頂けたら幸いです。